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nasal voice


怠い怠い怠い。
アタシは何回も呟きをおとした。
怠い怠い怠い怠い…怠い。

ふらつく頭を無理矢理に起こし、あくえりあすを煽る。

約一日前に購入したそれは、温くて、喉にぬるりとした甘みを残してながれていった。

怠いのよ、熱があるのよ、喉もいたいわ。
手だって痺れているし、脳みそもまわらない。

アタシは、ここで死にそうよ。

涙腺がぶっこわれたようにぼとりぼとりと涙を落とす。
アタシはひたすらにそれを目でおってまた涙を落とす。

アタシ、弱くなっちゃったのよ。
きっとあなたのせいだわ。

あなたがアタシの苦しい時に傍にいて、アタシの悲しい時に抱きしめて、アタシの淋しい時にキスなんかするからいけないのよ。

アタシ、弱くなりたくなかったのに。
あなたのせいだわ。

一人でいるのがこんなに淋しいなんてしんじられない。
アタシ、こんなに弱くなかったはずだわ。

だからアタシの最後の意地。

苦しくても悲しくても淋しくても、あなたにいっさい言わないの。

アタシ、そこまで弱くないから。
今日は独りで過ごしてみるわ。

きっと、そう、きっと、こんなにも苦しくて悲しくて淋しいのは、アタシを蝕んでいる風邪のせいにちがいないんだから。

別にアタシが弱くなったんじゃないのよ。
風邪のせいだもの。

だけど、あなたの声が聞こえると、アタシはまた泣いてしまうわ。
傍にいて、抱きしめて、キスをしてって甘えるわ。

だからあなたもアタシに連絡しないでね。

アタシを、弱くしないで。




ーーーーーー

弱いの定義ってなんだろうな

ハチジュッパーセント


僕は思うだにして、人間っつのはハチジュッパーセントは嘘で出来てんじゃないかしらん。

んん?
君、怪訝な顔してどうしたんだい。
何で急にそんなこと言うのかって?さぁ、別に、特には意味無し。
ただ、なんとなくそう思ったのだよ。

じゃあ、何でそう思うのかって?

うーん。
なんとなく、じゃぁ納得してくれなさそうな顔だね…。

それじゃあ、一つ質問していいかね?

ああ、ありがとう。それじゃ、君は、僕のプロフィールなんかを覚えているかい?

うん、うん、そうだね。
確かに僕は、君にそう自己紹介したね。

だが、残念ながら不正解だ。

そんな変な顔しないでおくれよ。ほら、答え合わせするから。

まず、名前からだ。
芦田瑞音。これは嘘だ。正解は芦田鼠。
何で嘘ついたかって?
単純に、名前が厭だったのさ。

君は、僕が男だって言ったね。それも嘘。僕はれっきとした女だよ。なんなら確認するかい?
え?遠慮しとく?そりゃよかった。僕だって露出のケは無いからね。

あと、僕はもう三十路過ぎ四十路手前さ。
そうだよ25なんかじゃない。でも、25に見えるんだからいいじゃないか。

あと、そう、日本人だというのも嘘さ。ていうか、日本人じゃないどころか、地球人ですらないから。

へ?あぁ、そうだよ。僕はウン億光年ほど遠くの星からきたんだよ。

名前?
僕達は、わらやまはなたさかあ星って言ってたけど、地球では名前は無いよ。発見もされてないしね。

それと、そうだ、大事な事忘れてた。
僕が今生きてるってのも、嘘だよ。











……なんてね。
ごめんごめん、そんな青ざめた顔で見つめないでくれないかな。

どういうこと!?って?

うーん。

全部嘘。ってこと。
僕の名前は芦田瑞音だし、男だし、25歳だし。
地球に住んでる日本人だよ。
勿論、生きてるしね。

まぁまぁ、怒らないでおくれよ。
説明するから。

ほら、こんな短い時間にたった一人の人間から沢山嘘が出て来ただろう?
だから何、じゃなくてさ、嘘ってもんは、驚くほど簡単につけるもんなんだよ。

ね?

だから、人間の大半は小さな嘘を積み重ねて生きてるんじゃないかなって僕は思うわけで。
人間ってのは、その人の人生からなるものだって、誰かが言っていたから、やっぱり、人間のハチジュッパーセントは嘘でできてんじゃないかと思ったのだよ。

いや、確実なものではないさ。ハチジュウというのは只たんに僕の好きな数字だしね。

なんだい、その顔。
ふむ、そうだね。その通りだ。
確かに、そんなに嘘まみれなら、何を信じていいかわからない。
それに、どれが嘘か、どれが真実かもわからないね。

ふふ、とても面倒臭いもんだね。
何だって?あなたが変なこと言い出すからだろう?

それはまた、申し訳ない。

どうにかしろって…そうだなぁ。

それなら、もう、君が信じたい事は信じて、嘘だと思う事は嘘でいいんじゃないかな。

めちゃくちゃだって?そうかなぁ。でも、そんなもんじゃぁないか。
暴かれてしまうまでは、嘘だってわからないんだから。
君が本当だと思う事は、その時は本当なんだよ。

渋々だけど、納得してくれたようだね。

それじゃあ、君はこれをどっちだと思う?
今から本題かよって顔だね。
本題っていうより、今日僕が1番言いたかった事なんだけど。
あぁ、そんなに構えないでくれよ。

僕は、君が好きだ。


さて、嘘か、本当か。





******

うううーん
難しい話だ。書いてる途中でぐじゃぐじゃぐじゃぐじゃ。
おもったよりながくなっちゃったわ

1番になりたかった男


僕は、彼女が好きだ。彼女を1番に好きだ、と言い切れるほどに。
おそらく、彼女は僕の事なんか大勢いる人間のうちの一人だとしか思っていないだろうけれど。

よくて、大勢いる人間のうちのよく一緒にいる人。

僕の1番は彼女だけど、彼女の1番は僕じゃない。けして僕じゃない。僕にはなりえない。
それを重々承知している僕は、僕の、このくだらない気持ちを言ったりはしない。
くだらないじゃないか。届かない気持ちなんて。
彼女は僕を気にしたりしないんだから。

目を閉じる。
想像上の紙に、赤いインクで好きだと書いた。

好きだ
貴女を好きだ
僕を見てほしい
1番にしてほしい
愛してほしい
それから、それから…

手をとめる。浅ましいなと呟いた。
酷く浅ましい。
僕なんかを何とも思っていない彼女に、こんなにも何かを求めるなんて、とても馬鹿らしく思えてきた。
ペンを持つ手が震える。ボタリと垂れたインクが血のようで、嫌になった。

膝をついた。
言い聞かせていたんだ。それが当然なんだと。
僕が一方的に好きなのだから、彼女がどんな態度で僕に接してきたとしても、僕は平然としていなくてはならないんだと。

だけど。

僕の事などどうでもよさげな彼女の仕種や言葉に一つ一つづつ傷付いている僕がいた。
傷口は、癒える前にまた傷付く。
痛くて恐くて見ないようにしていた。気付かないようにしていた。

だけど、傷口からぬるぬると滴りおちる血液のせいで、無視できない。
それでも、彼女には傷付けているつもりなんか微塵もないのだから、徐々に深く、徐々に酷く傷付いていく。

そこで僕は想像を止める。
どれだけ、彼女を思っても無駄なのだ。
傷付くのも、悲しむのも、喜ぶのも、何もかも。

辞めてしまおう。

彼女の1番になることを、彼女を好きでいることを、彼女に見てもらおうとすることを、彼女を羨むことを、彼女の隣に行きたいと願うことを、彼女の笑顔をみたいと思うことを、彼女の願いを叶えたいと思うことを。

僕は、今此処から辞める事を決めた。

彼女は変わらず僕に接するだろう。
僕も、変わらず彼女に応えるだろう。

変わったのは、僕の中の奥だけだろう。



*********



諦める瞬間

誰かの1番って何


誰かしらの1番になってみたいと思っている少女に出会った。

「誰かの1番になりたい」

誰の?

「しらないけれど、誰かの」

彼女は真っ青な眼に蒼い涙の膜をはって僕を見上げる。

「優先順位は、本人しか拭えないのよ。気付いたとしても拭わないわ。きっと。アタクシが出会う全ての人間にはアタクシよりも優先したい人間が必ずいるものなのよ。アタクシと一緒にいたって、誘われればアタクシから去っていくんだわ。アタクシが機嫌をとろうとするより、その人が笑いかければ完璧にご機嫌になるのよ」

少女はごちる。

「アタクシの最優先の人は、アタクシの事をその他大勢としか見ていないのだわ。だから、アタクシは誰かの一番になったことがないのよ」

1番にしてください、を飲み込んで、少女は泣き笑うと、僕を突き飛ばして座り込み、倒れた僕を見下ろした。

「おかしいわよね、人に順位をつけるなんて…でもアタクシは1番になりたいのよ。ねえ、1番になりたいの。でもだめなのだわ。アタクシという人物は誰かに必要とされたって、所詮使い捨てなのだもの。誰も、アタクシの事を1番だなんて思ってくれないのよ」

彼女の長い髪がサラサラと僕に落ちる。胸元に頭を落として、小さく嗚咽を漏らした。

僕は、呆然と涙を流す。

「アタクシはいずれ皆の記憶から消えていってしまうのだわ」

彼女の頭を撫でてあげたかった。
だけど、上げかけた手は、再びだれた。

僕だって、

僕だって彼女の1番になりたかったけれど

彼女の1番は僕じゃないから。




××××××


自分が1番に思っても1番で返して貰えないんだなと(笑)

自分の1番の相手に1番だと思って貰える人は沢山いるだろう。
そりゃあ、こんなに人間がいりゃぁ。

どんな気持ちなんだろうな
相思相愛って


おそらく、ずっと、その他大勢のままだろう。

そう…まさにそれは恋のようで


私は君にこがれている

目が覚めた瞬間から、気付けば君のことばかり考えている…。

白く滑らかな…それでいて柔らかい君…。

今にも君を求めてこの雨の中飛び出したい私がいるんだ…!!

なのに、何故君は近くにいないの…?

体じゅうが君を求めてやまないよ!

あぁ、何故こんなにも…

まるで、そう

恋に酷似した感情

君が、欲しい


大福…

何であんなに美味しいんだろう。
でも、大福だけを買いに外に出るのも微妙だ。
まとめがいしたら固くなってしまうから…

大福………食べたい
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