『黒椿姫』
アリスシリーズの文庫本を手掛ける作者様でしたので、思い切って購入致しました。
…初めてこのジャンルの小説に手を延ばしましたが、ずごいですね。
エロあり乙女向け小説。
…あの、別に、そういうシーンが無くても、普通に、面白いんですけど、魚住さんの話は。
なんだかなぁ、な感じな絡み具合でした。
あ、表現描写どうのではないですよ、エロなんて入れなくても充分良作って意味です。
サブタイが分かり易くて良いですね。
元暗殺者で主人公を狙っていた使用人と、王位継承権第2位の求婚してくるいとこ。
主人公は人間不信でプライドが高くて素直になれなくて、欠点だらけ。
黒髪のレイフェンとくっつきます…挿し絵を見たら分かりますけどね。
どちらとくっつくのか見てから買いました。
好きな方とくっついてほしいですから、逆なら買わない ←
貧富の差、隠され騙されていた主人公、ヒースにいいように使われる主人公。
逃れられない宿命を覆し、ハッピーエンドを迎えます。
冒頭がすごく好きです。
イサーク「ウリュ・ハ・トゥーカ(汝の魂を乞う)」
「人を殺す時は、片手間ではなく真剣に。人を愛するのと同じように」
「どちらも熱量は同じ。心の臓を慈しみ、狙いなさい。相手を思えばこそ、そのひと突きで」
愛して殺す。
なんて甘美で、慈悲深い。
クールで直球なレイフェン、格好良いですね〜…
ヒース酷いですねー…
ヒースがちょっと可哀相な気がしないでもないです。
置かれた状況は酷似していて、でも本人の行動は真逆。
ヒースも幸せになればいいなと思います。