来希→山下来希
初香→木村初香
ってことで。
うちら姉妹には、4人の親がいます。
呼び分けは、山下家がおとぅとおかぁ、木村家がおとんとおかんです。
ややこしいけど、上記を踏まえた上でお読みください。
いや、内容的には楽しくないから、引き返すなら今のうちです。
おかんがいなくなったのは、3年前の春。
まだうちらが出会う前(姉妹なのに…)の頃ですね。
その年の夏、初香はColorful*Voyageを発見して通うようになり、いつの間にか仲良し姉妹に。
その年の終わり、やっとこさ自分の素性を明かす姉妹。
そのとき初めて、おかんがいないことを来希に云いました。
そしたら、来希はおとぅが一生治らない病気であることを話してくれました。
いろいろあり1年経ち(はしょりすぎ)、おとぅが具合悪ィみたいだと云ってました。
去年の“あの日”、初香は朝だけ仕事の日でした。
6時前から働いて9時すぎに終わる、普段なら、終わるまで時計なんて気にしない。
あっという間だから。
でもその日は何故か、8時10分に時計に目がいった。
これは今まで来希にも云ってない。
できすぎだ…と思った。
夕方、昼寝してた初香が携帯の音に気付くワケもなく、起きたら携帯が光ってた。
しかも通常着信。
初香の友達とか知り合いは、初香があまり電話に出ないことを知ってるから、着信はほとんどないんです。
見たら、来希からだった。
何だろ…と思ってメールした←ほらね、こういう奴だから。
昼寝から起きたら仮主婦の仕事が待ってるんだもん。
メール内容は「何かあった?21時くらいに電話するから待ってて」……絶対何か厭なことがあったんだって思った。
電話したら、来希、泣きじゃくってた。
「おとぅが…な…なった…から…実家に…かえ…てて…おね…ちゃ…ごめんね」って云ったっけ。
なんで謝ってんだコイツは!!って思ったよ!!
何かあったらすぐ云えっていつも云ってんだろうが!!って。
すぐ云ったところで初香にしてあげられることなど皆無ですけど。
来希が少し落ち着いて話ができるようになって事の次第を聞いてると、おとぅが旅立ったのは8時10分…。
初香が時計を見た時間でした。
できすぎでしょ…何それって思ったよ。
来希の話を聞いてたら、もちろん初香はおかんのときのことを思いだしたし、来希が初香の“あの日”と同じ経験をするんだと思ったら、胸が締め付けられる思いでした。
泣きながら話をする来希、実は初香も泣いてました。
来希に「姉ちゃん、泣いてるの?」って聞かれて、「泣いてないよ」って云ったけど、おとんが心配するくらい泣いてました。
初香、おかんのときに“あぁすればよかった”って思ったことがあってね、最後だから…悲しいけどこれで顔見れなくなるから…絶対忘れないようにしなさいって来希に云った。
来希の知らない頃のおとぅの話も、おかぁやばぁちゃんやオバちゃんたちにしてもらいなって。
酷なことを云ってると思ったよ。
でも絶対やり残しは許されないから。
今しかないから。
初香ね、3月11日って休みだったんだ。
本気で来希のとこに行こうかと思った。
なんで初香は家でぼ〜っとしてるんだろ…って。
来希が泣いてるのに、何やってんの?って。
でも1日じゃ、行って帰ってくるだけだねって思っちゃったんだ。
行って帰ってくるだけでも、行けばよかったって、今は思う。
なんで行動できなかったんだろう。
*****
ほんとはコレ、旧日記な内容だよな。
来希もそう云ってた。
でも、うちらは仲良し姉妹だから、それを見せびらかしたかったんです。
だからこっちに書いた。
それに、初香には山下家の人たちも木村家と同じくらい大切だもん。
おとぅとおかぁは来希を生んでくれた大切な人たちだし、弟たちだって可愛いよ。
実際会ったことないけど。
会ってみたかったなぁ、おとぅ。
特別な記事だから、カテゴリも特別に“未分類”。