おっ久しぶりです、台風凄いですね‥‥
雨が強いから窓をたたきつける音がうるさくてしゃーないです。
雨漏れとかしないだけいいんですけどねー‥‥‥
久々の小説更新です。
今回はかなり短めだけど、今までの形式を破らないために一応二話に分けて公開いたします。
形崩れるのよくないからねぇ‥‥‥(・ω・)
ちなみにこの後にはすぴ一つアップすんよ!
まぁそういうことで!
新キャラは無し。
追記よりドゾ⇒
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おっ久しぶりです、台風凄いですね‥‥
第二十一章 「ラピスラズリ」
「全く……、後悔しないでくださいよね、後で襲って来たとしても」
そう言ってアプリーレが指を差したのは、白銀のモンスターと、その足元で眠る子供。
「大丈夫ですよ、僕が作った薬ですからちゃんと効きますので」
ショータローが持っている青色の液体が入った薬瓶を左右にちゃぷちゃぷ揺らす。
「この眠り薬なら、デビル族二十人中二十人全員が三日くらい眠り続けました」
どうしようもない沈黙が流れた後、ヴィータが口を開いた。
「何でそんなもん作ってんだ……………?」
彼の問いかけに少年は笑顔を見せたが、すぐに何とも言えないような表情へと変わる。
「……………あはは…………、えっと、…………姉がデビル星を抜け出すのを止めるため、………ですかね…………」
少年の姉、ウィシュア。いつも突飛な登場で場を騒然とさせ、そして突然どこかへと帰っていくあの人。
あぁ、と軽く呻き額を押さえた。
「…………まぁ、気にしないで先に行きましょう?」
若干物悲しそうに笑った少年は、彼らの横へ位置している穴へと入っていく。
真っ暗な洞窟の中、アプリーレが召喚で出した青い犬、まだいがカンテラを持って先頭を歩いている。
やがて、ところどころ青で装飾されてある大きな岩に突き当たった。その少し下らへんには四角く縁取られた少しさび他鉄色のプレートがあるのを見て、アリシアが駆けていく。
「えと、…おめでとう君達!よくあのモンスター倒せたね!!ご褒美に神殿の扉、開けちゃう♪」
彼女がそれに書いてあった文字を読み終えた直後、ゴゴゴ‥‥と地響きのような音が周りを揺らし、前に合った飾り岩が下へと沈んでいく。
先に深黒の空間が現れたかと思うと、入り口の両側から奥へと橙の光が駆けて行った。
ほのかなろうそくの光でその空間全体が明るく照らされる。
長い長い橋の様な回廊と氷にてできてあるのだろう外壁。
遠い道の先には薄氷色の扉が、何者かを待つようにどっしりとたたずんでいる。
それとは対称の様に、足場を外した先は底が深いのか真っ暗な闇に佇んでいる。
「うわぁ…、急に明るくなったせいで目ん前がちかちかするわ……」
ふらふら歩きまわるティーラにしらっとした表情を見せるヴィータ。
「いやそういう問題じゃねーだろ…」
そう突っ込んだ後、いつの間にか廊下の奥まで行っていた仲間を追いかけ走る。
半透明の水色の扉を押して中へと入っていくと、見た事のある光景の色違いが目に入った。
下にある青色の魔法陣から出ている少しのエーテル光。
よく分からない文字の書いてあるプレートの上には青色のクリスタルがある。
あれがコウリュウ少年が言っていたラピスラズリだろう。
「…ほい質問」
「何ですのラッドさま」
右手を大きく上げて発言したラッドをどこか空しげな表情で見つめるアプリーレ。
「今回は何が起こるんだ?」、とこの言葉に、大きく一つ溜息を吐いた。
「わかりませんわ。デビルの王女が来るかもしれませんし、あのエルフの青い人かもしれません。……もしかしたら薄紫の悪魔かもしれませんね」
罠だトラップだと言い合う彼女らをよそに、ヴィータがラピスラズリをつかみ取ってしまった。
「お前ら何話してんだ?」
彼がくるりと振り返った直後、ピシリと音を立てて天井から小さな氷の塊がゴトッと床へはがれおちた。
それにつられるかのように、今まで天井に合った氷や岩が、音を立てて崩れ始めたのだ。
悲鳴をあげながらも落下物に当たらないよう避けつ、入ってきた道を一直線走り抜ける。
来るときに通った長い橋、次々と通過していた最中。
最後尾を走っていたティーラが橋の中間を踏みつけた瞬間、上から降ってきた氷の塊が橋の奥へと直撃した。
そこから亀裂が走り、氷の橋をつたる。
落下物のぶつかった箇所を中心にガラガラと音を立てて橋が崩れてきて、その上を走っているティーラの足元にもひびが入った。
「っ!届けや!!」
崩れる足場からティーラが飛び出したと同時に、最期の振動と友に通ってきた道は粉々になって深い闇の底へと沈んでいった。
ティーラの体が宙を舞う。
向こう岸へ伸ばした手が空をきる。
もう駄目だ、と目をつむんだ瞬間─
両手を掴まれ、強い力で彼女は陸へと引き上げられた。
「……………ふぃー、危なかったな」
そう彼女に笑いかけたのはラッドだった。
それから掴んでいた手を「悪ぃ」と言って話す。
動けなかった仲間たちが次々と駆けよってくるその奥でヴィータが項垂れている。
「あんがとなぁ〜助かったわ!」
ティーラは心配をしに来た人々をくるりと見回しながら、最期にラッドへにこりと笑った。
「さ、それで、ヴィータ!!」
突然声色の変わったティーラに、ビクッ!とヴィータの肩が跳ねたのが見えた。
「はようバック渡さんかい」と言った彼女に、彼は恐る恐るバックへと手をかけ彼女へと手渡す。
受け取った彼女が取り出したのは深い群青に輝くラピスラズリだった。
「一応ちゃんと持ってきたんやね!まあ当然やけど!」
手に持ったそれを高く掲げると、前見た時よりずっと雲が退いた空からの太陽光で七色を反射させている。
「クリスタルってきれいですね〜」
「ほんまうまそうやな!」
「食うなよ!?」
「これ食えるのか?」
「お前も食おうとするな!!」
「………お腹、壊しますわよ?」
拡散した明りを浴びつ、一行はミウの待っているシールプ号へと戻るのだった。
性 別 | 女性 |