話題:美術館・博物館


三谷幸喜監督の映画が好きなので、開催を知ってから行きたいなと思っていたんです!
遅い時間に伺ったので、観覧者も少なくゆったり見ることが出来ました*

まず作品ひとつひとつに対する作り込みに驚きました。
有頂天ホテルではアメニティやレストランのメニューまで細かく作られていましたし、ステキな金縛りではあえて作り物っぽさを出す為に法廷の床の大理石を手書きしているのだそうです。
また、映画用の舞台装置と言うことで俳優さんの動き易さやカメラワークを考慮して間取りを検討されているのが印象的でした。

色々と興味深く拝見した中で何より一番心に残ったのは、マジックアワーの展示スペースにあった種田さんの言葉です。
「リサーチし、イメージし、設計し、修正を繰り返し、建て込んで完成させた映画の為の町は、撮影が終わるとすぐに取り壊されてしまう。(中略)しかし、登場人物が紡ぎ出す物語の世界として映画の中に永遠に残る。」

マジックアワーはスタジオの中に街をまるまるセットとして作ったことで話題になりましたが、そのセットが出来るまでの紹介映像に寄せられた種田さんのお言葉でした。

膨大な時間と技術と情熱をかけて作成したセットは映画の完成と同時になくなってしまう。
けれど、その映画を観た人の中に物語として残り続けていく。

その呆気なさと対極にある悠久。
上手く言葉に出来ないのですが、種田さんの言葉にものすごく納得しました。
そして、種田さんは本当に映画美術のお仕事に誇りを持っていらっしゃるんだろうなと感じました。

来月公開になる清須会議は絶対に観に行く予定なのですが、舞台美術にも注目して楽しみたいと思います!