僕とキミとの距離


「遊星」

いつも始まりはジャックだ。
今まで長い付き合いでも俺から話しかけた事はほとんどないだろう。それは、あいつも俺も今まで疑問にも思った事が無いからだ。

なぜ、今更…

こんな事を気にするのか。ジャックに近くなったからだろうか。それならこした事はないが、ジャックの表情を見ると何となく思う。
置いて行かれそうな子供?
いや、純粋に…

「遊星」
「なんだ?ジャック」

そんな顔で俺を見ないでくれ。大丈夫だろ、こんなに近いんだ。だから、心配なんてしなくていい

「遊星」

いつまでも呼んでくれるなら、それも嬉しい。愛しい
愛しいから構いたい。構ってほしい。ジャックに呼んでほしい。
この腕の中にずっといさせてくれ。

なら、無視をしていようか
きっと、このまま返事をしなければジャックは俺に構ってくれる。

「遊星」

ダメだ…やっぱり、そんな顔をしないでくれ。


「…ジャック」


前を見るなジャック、俺は傍にいるだろ…



イナゴさんのブログにあった「キミと僕との距離」の遊星バージョンです。