シャルロットは急いで村へと向かった。
「あ!姉さん、村で爆発音が!」
「ええ、セレナは何処かに隠れてて!」
「え!姉さんはどうするの!?」」
「お父さんと村の人達の様子を見てくる!」
自分もと言い出しそうなセレナにシャルロットは言った。
「駄目よ!良いわね!?隠れてるのよ!」
「・・・・・姉さん、気をつけて」
「ええ、ありがとう」
そして、シャルロットが 村へ到着した。
シャルロットがそこで見たものは・・・「人だった物」。
「・・・・・」
何も言えず、その場で立っているのがやっとだった・・・。
しかし、次の瞬間に父親の大きな声でシャルロットは急ぎ父親の元へと向かう。
「何で・・・!何でこんな事をする!!?」
オルカの目の前には・・・皆が信頼し、頼り民を平等に護る筈の騎士の姿だった。
騎士団長らしき人物がこういった。
「何故だと?・・・そんなの良い暇潰しであろうとしか言えんなぁ?」
「この、下衆が!!」
「ハハハ、貴様は状況が解ってないようだな?」
騎士団長が指を鳴らした。
ザシュッと剣が振り下ろされ、斬られる音がした。
「あーあ、貴様の所為で一人死んだなぁ?」
「貴様っ!!人の命を何だと思っている!!!」
「・・・・・物分りが悪い奴だな?・・・・・コイツ以外を全員殺せ」
ザシュッ。
「止めろ・・・」
ザシュッ。
「止めろぉぉおおおおおお!!!」
「おお、良いねぇ?私は生意気に口答えする奴の絶望した顔が見たかったのだよ!!!」
その時だ。
ガンッ。
「ん−?私に石を投げる奴は・・・誰だ?」
「黙れ、この人殺し!!!」
「ハァ、私は理解に苦しむね〜?状況を全く理解しないで飛び出す奴は・・・愚かで愚かで解らない」
「早く逃げろ!」
「お父さんを見捨てるわけないでしょ!!?」
「なるほど、貴様等は親子か・・・では、子供がやった責任は親である貴様に責任を取ってもらおう」
指を鳴らした。
ドスッ!
「ガハッ!?」
「お父さん!!」
「私の甲冑を汚した罪は親である貴様の命で償ってもらう」
「やめて、やめてぇえええ!!!」
ザシュッ。
「そう悲しむな・・・貴様も直ぐに後を追わせてやる」
騎士団長は腰に挿してある剣を抜いた。
「・・・・・やる」
「何だ?ん?命乞いか?」
「アンタ達を、私は・・・殺してやる!!!」
騎士団長はその発言に笑った。
「残念だが、無意味な望みは・・・最初から持たぬことだ」
騎士団長が剣を振り上げた瞬間、地鳴りが発生した。
「なっ!?地鳴りだと?!」
地鳴りが発生した瞬間に近くの山から青い光の柱が立った。
「なんだ!?あの光は!!?」
光は徐々に消えて行き、中から巨人が出現した。
「アレは・・・まさか!?ナイトアーマー!!?」
ナイトアーマーと呼ばれた巨人は直ぐにシャルロットの頭上に瞬時に移動した。
「馬鹿な!?ナイトアーマーが一瞬で!!?」
「・・・・・」
シャルロットはその場で眼を閉じて言った。
「行くわよ、蒼炎」
シュンッ!
シャルロットが一瞬でその場からナイトアーマーの操縦席へと移動。
「くそっ、ナイトアーマー隊でこのナイトアーマーを破壊しろ!!!」
「ハッ!!」
部下が通信機でナイトアーマー部隊を呼び出す。
その数・・・約三十機。
「ハハハッ!私のナイトアーマー部隊で貴様を―」
ギンッ!
蒼炎の頭部の眼が光った。
それから左の掌に右手を持ってくる。
「抜剣ッ!デュランダル!!」
何も無い所から、剣が現れた。
「ば、馬鹿な!?ナイトアーマーにそんな事が出来る訳が無い!!!」
「・・・消えなさい」
蒼炎はその場でデュランダルで横に軽く振った。
「・・・貴様が確か、この部隊の指揮をしてる奴だったか」
ゆっくりと騎士団長に蒼炎が歩いて向かって来る。
だが、騎士団長のナイトアーマー部隊はその場から動かない。
「な、何をしておるか!早くそのナイトアーマーを破壊しろ!!!」
「貴様は私が石を投げ当てた時状況を理解してない奴と言ったな?」
「そ、それがどうした!!?」
「解らないのなら教えてあげる・・・・・彼等はとっくに死んでるわ」
「な、なんだと!?」
騎士団長は何がなんだか解ってはいなかった。
ただ、眼前に居る奴の言葉には冗談などとは思えなかった。
「き、貴様は・・・・・・・一体何者だ!!?」
「・・・貴様に名乗る名前等は無い」
デュランダルを騎士団長に向けて振り上げて・・・・・そのまま一気に振り下ろした。
ドォォォン!
「お父さん、皆、・・・仇は取ったよ」
シャルロットは・・・言い終えた瞬間に涙を流した。
―
Follow The Next Time―