「おい、食わねえのかよ」

ずい、と差し出された厚焼き卵は眩しいくらいに黄色い。
砂糖をたっぷり入れた甘い匂いがなんとも食欲をそそる。焦げ目がまたよい香りを助長させて・・・なんて素敵なんでしょう!作った人は本当に天才だわ!
なんて自画自賛。作った張本人がうっとりと見つめていると目の前にあったそれはどんどんと私から遠ざかり、しまいには元親の口に吸い込まれてしまった。
「ああっ!」
最後のひとつだったのに!
がっくりと肩を落とす私の横で元親は満面の笑みだ。
美味い美味い、と舌鼓を打つ憎めない笑顔はたまご焼きよりも春の日差しよりも眩しい。思わず許してしまいそうになるのを私は首をぶんぶんと振って意志を強く持つ。いけない、いけない、私ったら最近元親に対して随分と

「甘やかし過ぎだ馬鹿者。」

そう、私はどうしようもない馬鹿者だ!って、言い過ぎじゃないでしょうか。
「よっ、元就!」
元親の呑気な声に振り向くと柵ごしに立つ元就と目があった。
それはまるで迷惑なものでも見つけたような目だ。
「お前達、柵内の芝生に入るなと何度も言ったであろう。」
うちの学園の生徒会長様さまはそう言って元親が抱えている重箱からほうれん草のお浸しをつまみ、口に運んだ。
「・・・茹で過ぎだな。」
今日も絶好調の元就様は、昨日と同じ事を言う。精進しないなあ私。
私がしゅんと落ち込むと「だが味は悪くない。」なんて醤油をかけただけの素っ気ない味にフォローを入れてくれる。なんだかんだ言っても元就はやさしいんだ。流石生徒会長。

「それはそうと、」
「あ?」
「元親、次は音楽ではないのか」
「あっ」
「お前はいつまでたっても姫若子だな。」

「行きたくねー!」と、口を尖らせた元親が立ち上がる。反動で空になったお弁当がからん。と鳴った。私はそれを慌てて重ねて桜柄の風呂敷に包みこむ。

「甘味が欲しいな。」

元就が元親の隣でふっ、と笑う。
ええと、おっしゃる意味がわからないのですけれど・・・元親に目配せをすると眩しい笑顔と目があった。

「違いねえや。」

私が手にしているお弁当箱を持ち上げて笑う。
私といったら何が何なのかもどこに甘味があるのも何がおかしいのかもわからなくてぎこちない笑顔でにへらと笑った。そんな私の肩を元親はポンと叩き、「よし。」と一息つく。「何?」って聞いたら元親ってば振り返って「なあ元就今日サボろうぜ!」なんて言い出すから今度は本当に笑ってしまった。

ため息を付きながらも微笑む元就とニコニコしながらデザートの名前を並べる元親の間に私は割り込むとうれしくって二人の腕をがしっと掴む。

「私!パフェがいい!」

提案するやいなや

「俺いちご!」「抹茶。」

なんて声が左右から降り注いだ。
私はといえばこれから口の中に広がる甘さを想像すると頬は勝手に持ち上がり二人の腕を握る指に自然に力が入るのでした。






……………………………………

なにやら幸せそうな私になってしまいました・・・><
そして遅くなって本当にすみません><
本当・・・・私好みの話にしてしまってすみません・・・
ナリ様は学校なんかさぼんないですよね!!
私が二人の間にねじ込みたかっただけです><裸体の二人にねじ込みたいっっ

こんな感じで自己満足小説なんで返品可です><いくらでも書き直しますのでお気軽に申し付けください!!(`・ω・´)

いやはやくまのさんには昔からお世話になりっぱなしなのになにひとつ恩返しできなくて><ばかばか><
一周年のお祝いの言葉も本当にありがとうございます!!



ここまでよんでくれてありがとうございました!





( くまのさんへ幸せそうな元親(BASARA/チカとナリと私) )



ぜいたく

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