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そして、やはり鬱。わたしの鬱は憂鬱よりも耐え難い苛つきとなってやってくる。始めはなにか嫌な感じが漠然と胸のうちに湧いてきて、徐々に動きが鈍くなる。二つ三つ、思い通りにいかないことが重なるとふつふつと溜まっていたゲージが一気に破裂する。
今日はポテトサラダとハンバーグを作りたかったのに、いただいた変わった種類のじゃがいもは固すぎてサラダには向かず、合挽き肉は少し嫌な匂いがしていた。レンジでチンしたじゃがいもは一向に柔くならないし、辛うじて皮を剥いたそれはちっともおいしくなさそうで、一目でポテトサラダには向かないことが分かる。たまねぎをみじん切りにするのにも、もう怒りで我を忘れかけていて、むらみやたら適当に刃をいれてまな板の上で叩き潰すように切り刻む。合挽き肉をボールにあけて賞味期限のきれた卵をぶちこみ(殻が入ってまた腹が立つ)、牛乳にひたしたパン粉をいれて、レンジでチンした玉ねぎ(今度はちゃんとチンできた)をつっこんでまぜる。ああ、いやなにおい。四等分して空気抜きをしてフライパンに叩き付けると油がはねた。その時点で足元や流しには玉ねぎや合挽き肉が飛び散っている。ああ、くさいくさい。分量もテキトウニ調理酒を上から振り撒き、片面を焼いてひっくり返して蓋をした。ながしの片付けもとにかくイライラするのでがしゃんがしゃんと音をたててする。火を止めて蓋をあけると溜まりきった灰汁の中にハンバーグ。うえ。半分に割ってなかをみると火は通っていた。しょうゆとケチャップで作ったソースを上からかけて冷蔵庫からビールを取り出しフライパンから直接食べる。肉が嫌な匂い。殻もついて最低だ。ごめんなさい、生産者のみなさんに謝って食事を終えた。今すぐ吐き出したい。

きた、きた、

離人感。この言葉を知ったのは何年前だっただろう。表現できない底のない不安に少しだけ形が見えた、気がした。鏡を見たら、たぶん、わたし、が、映っている。けど、わたし、こんなカタチをしていたかな。物事を考えているとき、わたしには実体がない。スライム状のぷるぷるの脳みそだけが漂って思考している。体は容れ物でしかなくて、その容器がこんな外観だったことに、鏡を見るといつも驚く、のだ。ずいぶんと見映えのいい容器を見繕ってくれたものだ、というように、誰かに語り掛けている。第三者と関係をし合うのもこの容れ物が行ってくれるので、一人になったときに、会話を思い出すと他人事のように感じられる。けれど、この容器は維持費がかかる、ので、少し困っている。物を食べること(特に甘いもの)が、好き。容器の顔、を鏡を見ずに思い出そうとすると感覚がざわざわとなるので、あまり好ましくない。感覚、は容器のものではない、のだろうか。それとも、容器の感覚がざわついているのだろうか。物事を考えているわたし、はゼリー状の何か、である。
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無題

わたしはとても幸福である。
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プロフィール
kさんのプロフィール
性 別 女性
系 統 アキバ系
血液型 O型