「すぐに帰るから。」
……あなたに嘘をついた。

今日はあなたの元に帰りたくない。

闇があるんだ、心の中に。
あなたを愛している。
あなたも愛してくれている。
なのに。

不安でたまらない。

あなたは「未来につれていくなら、おまえ。」
と断言してくれた。
けれど。

不安でたまらない。

いつまで続けられる?
どこまで昇っていける?
ずっとあなたと一緒に?

僕は歩けるのだろうか?
あなたとともに。
僕は走れるのだろうか?
あなたに遅れることなく。

……今だけは一人でいさせて。
この不安を飲み込む時間がほしい。
あなたの顔を見ると甘えてしまう自分がいる。

だから。
今日はあなたの元に帰りたくない。