prof:bkm:
30代/二次元/メンタル/お洒落
真相を伝える
14:57 2017/8/25
好きな人との関係が終わって、もうしばらくその界隈から離れたいと思っていました。そこに属するものに触れるとどうしても思い出が蘇って、辛くなるのです。

7月の頭に親友ちゃんから近況を聞かれたとき、恋愛のことは離さず「今はバンドメンバーの誰とも話したくない。男の人とも接したくない」とだけ伝えました。そしたら「そうか、病んでるっつうか疲れてるんだな。落ち着いたらまた連絡くれよ」といつもの男前な言葉があって、わたしはその優しさに甘えることにしたのです。

その間はとにかく仕事に打ち込んで、ケルト音楽の弾き語りに行ったり、お芝居を観たり、お酒を飲みに行ったり。特に中国人店長や茶髪パーマさんといった女性のみの職場で楽しく過ごせる効果は大きく、だんだん気持ちは吹っ切れてきました。

やがてバンドの次回ライブが迫ってきましたが、依然としてわたしの気持ちは「行きたくない」というもの。せっかく心を落ち着かせることができているのに、わざわざ自分から傷付きにいく必要もないんじゃないかって。

だけどもこのバンドのボーカルさんとわたしは元々お互いの病気を縁に交流をはじめたので、ちょっと特殊な関係なのですよね。

向こうは恋愛感情はまったく持っていないだろうし、かといって不健全な大人の関係を迫ってくることもありません。ただ精神的な支えだったり理解者的存在をわたしに求めているような気はします。

向こうは当然わたしが好きだった人と会っていたことも、仲良しグループのひとりから嫌がらせを受けていたことも知りません。なのでわたしがぎこちなくなってしまったライブの日「今日どうしたの?何があった?この件が落ち着くまでは話を聞くから、遠慮なく言ってくれていいよ」と事情を知ろうとしてきました。

そのメッセージのなかにはあちらの内情が長文で綴られていて、
「素っ気なくなったとか気にしなくていいよ。ライブハウスで話せなくても、ハウの存在はもう俺の中に焼き付けられているからね。俺はキミのことを闘病仲間として大切に思っているけれど、どこかで距離感を間違えてしまったのなら謝ります。でもハウには本物の音楽を届けるから、待っていてほしい」
そんな風にありました。

どうして次のライブに賭けているのかとか、こういう曲を書いていてそれはこんな理由で用意したとか、それを知ってしまうと応援しに行きたい気持ちは出るのだけれど、やっぱりどうしても塞がり始めた傷口がまた開いてしまうことが怖くて。

それで1ヶ月半ぶりに親友ちゃんへ「気持ちが落ち着いてからライブに行きます」と短い連絡を入れました。
そしたら「ライブとか抜きでもアタシはまたハウちゃんと遊んだり電話したりできたら嬉しい。落ち着くまでずっと待ってるからさ」とあたたかいお返事が来て、その流れで通話をしたのです。

そこでようやく好きだった人ともう連絡を取っていないこと、会うこともないことなどを打ち明けました。
またボーカルさんの願いを叶えてあげたいけれど、恋愛を思い出して泣きそうになるからライブに行くのを考えてしまう、とも。

この日初めてきちんと恋愛のことを誰かに話したのですが、親友ちゃんが「辛かったんだな」と言った途端、声を上げて泣いてしまいました。
ああそうか、わたしはずっと辛かったんだ。関係が終わって傷ついたんだ……ようやくその気持ちと向き合うことができたのです。

ハウ「あの人のことを心底憎めたら楽だろうけれど、ふと思い出す時、感謝の気持ちばかりが浮かんでしまう。こんなに良くしてもらったなって」
親友「アンタに憎むのは無理だよ。でもさ、アタシ前にも言っただろ。確かにアイツはハウちゃんを救いあげてくれた男かもしれねーよ。けど恩人だからってずっとそれを義理堅く思う必要ないんだ。次に進んでいいし、もっと他にたくさん良い男がいるんだって」
ハウ「あの人はわたしを檻の中に閉じ込めておきたかっただけなんだと思う」
親友「そうだよ。だから今は辛いかもしれないけど、これで良かったんだぜ」

それからボーカルさんのことも話しました。

ハウ「ボーカルさんの気持ちを考えるとライブに行きたいけど、いろいろ思い出しちゃうから行くのが辛い」
親友「うーん。まぁアタシは第三者だから言っちゃうけど、とりあえず1回行ってみるべ。つってね。それでダメなら離れればいいし」
ハウ「でもまた泣きそうになって、親友ちゃんにも素っ気なくなっちゃうかもしれない」
親友「それなら合流しなきゃいいじゃん。アイツがいちばん見に来てほしいのってハウちゃんだと思うよ。客の中でいちばんそうだよ。だから行こうぜ」

話すうちに涙は止まり、ちょっとずつ元気が出てきて。最近はお芝居やお酒を楽しんでいたと話したら「ふざけんなよ、アタシとも遊べよ!こっちはずっと待ってたんだぜ!」と冗談で激怒していました。

ずっとそっとしておいてくれて、ありがとうの気持ちしかありません。

こうやって自分の弱い部分や恥ずかしい部分をさらけ出せる人って本当に貴重だから……改めて感謝しようと思いました。お友達になれてよかった。今度リラックマのグッズをあげよう。

話題:嬉しかったこと

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