ヒキコモリロリン

ほら､やっぱりね｡



君と会ったよ｡
会うと思った｡
確証なんてどこにもなかったけど､直感がそう告げてた｡
そしたら案の定､君と会った｡目が合った｡

君が､来た｡

遠かったから､声もなく挨拶をして終わり､そう思ったのに｡

わざわざこっちまで来て｡
用事でもあるのかと思えば､交わしたのは他愛のない会話だけ｡
何しに来たんだろ？
あー応援に来てくれたんだ､と思ったら｡
最後に耳元で､
｢落ちてしまえ｣
なんて､ひどいじゃない？
…君らしいっちゃあ君らしいけど｡
本気じゃないのは知ってるから傷つきもしないし｡
いつもの軽口だもの｡
君なりの｢頑張れ｣だったんだと､思っておこう｡


試験が終わった後､力尽きて座ってたら､君がまた来て｡
｢どうだったの｣と｡
結果を報告する間にも､当たり前のように私の飲み物を取り上げて飲む君｡
お互いさまか｡
私もやるものね｡
何故か君には｢ちょうだい｣と言えない｡
君のだからいいか､なんて甘えてる｡
君もそうなのかしら？
これも似た者同士ゆえ？
何でもいいけど｡
それが自然で､当たり前だから｡

普段はほとんど近づいてこないけど｡
たまにでも､こうやって自然と接せられるなら｡
いいや､って｡

君は｢接さなきゃいけない｣､｢情報源｣として接してる人たちのようには私に関わってこない｡
最初は何でって思ったし､今でももどかしいけど｡
よしとしよう｡
近づかれても､情報源として扱われるのは嬉しくないから｡



それなら２人でいるときだけでいい､自然体でいたい｡


もっとちゃんと向き合いたい気持ちはあるけど｡



とりあえず今日はどう足掻いたって君とたくさん過ごす日だから､割り切って楽しまないとね｡