話題:ネガティブ

 はて、ネガティヴとは何か。
 ぼくの疑問は此処から始まる。

 何らかの損失にぶつかり、悲観的になってしまう事こそがネガティヴなのだろう。

ぼくにもネガティヴに手足をからみとられ、身動きが取れなくなってしまうことがある。

 然しながら、ネガティヴは必ずしも悪でないと、ぼくは考える。
ネガティヴの淵に落ちたとき、ヒトは普段の倍以上の情緒を抱く。デリケートになるということだね。

 其の普段とは違うデリケートな感性に任せ、ペンを走らせてみるのはどうか。
きっと“元気”としている自分よりも、深く情緒的な作品が仕上がるのではなかろうか。

大袈裟な言い方になるが、芸術にネガティヴは必要不可欠なのだと、ぼくは思うよ