桜徒然


12月4日 23:35 :読書
『夏の裁断』

今日は朝からとっても良い天気。
気づけば12月。
ブログをさぼっている間は、新規オープンの図書館の準備で相変わらず残業続きだったり、トラブルがあったり、議会が始まっていろいろ落ち着かなかったり、体調崩したり。
無事年を越せるのかしら。



今日は久しぶりに児童書案内カウンター当番。
風は強かったけれど、天気が良かったせいか今日の図書館の児童書コーナーは平日にしては結構賑わっていたかな。
そして、クリスマス本も書庫から開架に出しているので、図書館の中も、ちょっとだけクリスマスムード♪
クリスマスといえば、友達と家族のクリスマスプレゼントを買いに行きたいんだけれど、平日は残業ばっかりだし、土日はクタクタで家でダラダラしていて、行けてないなぁ。モネ展後期も観に行きたいし。
 
 

そういえば、今年もNORAD(北米航空宇宙指令部)のサンタ追跡プロジェクトの季節!
トップページのクリスマスイブに向けてのカウンタダウンを見ているとなんだか幸せな気持ちになる。
サンタ追跡プロジェクトは、1995年に北米航空宇宙司令部(NORAD)にかかってきた子どもからの間違い電話「サンタさんは何処にいるのですか?」に、ハリー・シャウプ大佐が子どもの夢を壊さないように機転をきかせた答えをしたことから始まったんだよね。
それ以来、毎年クリスマスになると北米航空宇宙指令部は世界中の子供達の為にサンタクロースの追跡を行っている。


「北米宇宙司令部の防衛援護プログラム(DSP)の衛星システムが、北極点から飛び立つサンタクロースと思われる未確認物体をキャッチするとカナダの軍用ジェット機CF-18ホーネット2機が確認に飛び立ちます。
最新鋭のレーダーが先頭のトナカイ(ルドルフ)の赤い鼻から放射される熱を感知しながら追跡します……」
って、思いっきり本気だ(笑)
子どもの夢のためにここまで力をいれるって、さすがアメリカって感じ。





そんなこんなで、全然クリスマスっぽくないし、季節は冬だけど、こんなタイトルの本の話。




 

 
小説家・萱野千紘の前にあらわれた編集者・柴田は、悪魔のような男だった-。過去に性的な傷をかかえる女性作家。胸苦しいほどの煩悶と、そこからの再生を描いた物語。『文學界』掲載を単行本化。






第153回芥川賞候補作。
いやぁ、柴田は最低、最低、最低!
この最低っぷりは100回言っても足りないわ。
「〇〇くんって私がいないとダメなのぉ〜」的な可愛いダメ男ではなく、本当のクズ。
それなのに、葛藤しながらも柴田との関係を断ち切れない主人公・千紘。
幼少期のトラウマ(しかも性的な)って、ここまで人間の人格やその後の人生に影響を与えるものなのかと怖くなった。
このストーリーは私は全く楽しめなかった。
ただ、使われている言葉や表現がいちいち美しいというか上手いんだよなぁ。
この作品が芥川賞とっても良かったんじゃないだろうか。


それにしても、先日読んだ島本作品『匿名者のためのスピカ』と、この作品はなんだかとても似ている。
強引な男と、その男との関係を断ち切れない女、そして幼少期のトラウマ。そして今回は母との歪んだ関係っていうのがプラスされた。
『匿名者のためのスピカ』と同じく読後感はいまいち。
この本を読んで心に残ったものが何かあるかと考えると「こういう人もいるのね」とか「人間は弱いものだなぁ」以上のものはないというのが正直な感想。これも、『匿名者のためのスピカ』を読んだ時と同じ。
悲しくなるから、こういう話はしばらく読みたくない。



 
話題:本の感想 



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