02:21 2019/7/13


恐怖度 ★★★★☆
サスペンス度 ★★★☆☆
グロテスク度 ★★★★☆

公開年:2000
監督:ウィリアム・マローン
脚本:ディック・ビーブ
音楽:ドン・デイヴィス
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
出演者:ジェフリー・ラッシュ、ファムケ・ヤンセン、テイ・ディグス他
主題歌:
"Sweet Dreams(are made of this)“/Marilyn Manson

人を恐怖に陥れる事に快感を持つ、変わり者の大富豪プライス(ジェフリー・ラッシュ)。そんな彼は忌まわしい過去を持つ精神病院を買い取り、妻エブリン(ファムケ・ヤンセン)の誕生日会を催す計画を立てる。ところが、招かれた客は全員プライスとは全く面識もなく、招かれてもいない男女5名だった。それにも関わらず、プライスは脳天気としか言えない宣言をする。「この館で一夜過ごせた者には賞金を出そう」と。あらかじめ準備した装置で招待客を驚かそうと企てるも、館に巣食う『得体の知れない者』の仕業で客は容赦なく殺されて行く。果たして、無事に生き延びられる者は居るのか?

新しいパソコンに買い替えて、初めて視聴した作品になる。中古品店で偶然発見し、即座に購入した。物語の途中で建物全体のあらゆる扉や窓が閉じられ、プライス夫妻も招待客も全員幽閉される。主催者のプライスは何もしていない筈なのに、だ。では、誰の仕業か?その答えは言わずもがなだろう。招待客の二人、サラ・ウォルフ(アリ・ラーター)はエディ・ベイカー(テイ・ディグス)と共に、扉を開ける方法を探すべく地下へ下りる。そこには今にも動き出しそうな、ミイラ化した躯が並んでいた。だが、恐ろしくなるのはここからだ。この映画は1999年制作なので古臭く感じるかも知れないが、実際に観てみるとなかなか面白い。簡潔に三つの特徴を上げてみよう。
先ず舞台となる館、呪われた丘の上にある館は独特の退廃的な雰囲気と、元精神病院だったが所以の不気味さがある。まるで牢獄のような佇まいの中に、もしも一人取り残されたとしたら正気ではいられまい。―メリッサ・マーガレット・マー(ブリジット・ウィルソン)はカメラを片手に単身、館内を探索していたが。―プライスが立案したゲームに生き延びた所で、その先に待つのは何だろうか。次に、物語が進行して行く毎に続発し、更に恐ろしくなる怪異。真に恐るべきはどうせプライスがやったのだろうと決め付け、平然とした態度を崩さないエブリンかも知れないが。もう一つは登場人物達の行く末。プライスと初対面の4人は無事に生還できるか、それとも…。と結末が気になり、画面から目が離せなくなる。映画を観る時にありがちだろうが、久し振りに釘付けにさせてくれた事を感謝したい。 
ちなみに、Marilyn Mansonの楽曲"Sweet Dreams(are made of this)"が主題歌として使われている事には内心、驚いていたりする。





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