「…ねぇ、
もし 選べるのなら
どんな風に死にたいと思う?」
深夜11時。
もうカロルやリタたちは寝ているだろう時間に、俺たちは寝れないからと
適当に夜風に当たりながら街を散歩していたの、だが。
「ハハ、ジュディらしくねぇな。死ぬ話、なんて」
「あくまで仮定よ、かてい」
そうおどけて笑う彼女のガーネットの瞳はまっすぐに俺を見据えている。
本気なんだと、悟った。
「ジュディはどうなんだよ?」
「あら、私が先に言ってしまったらつまらないと思うのだけれど?」
「…はいはい、わかりましたよっと。」
どうしても先に俺に言わせたいらしい。
…死ぬなら、か。
「…普通に年くって爺さんになって下町でのんびり老後過ごして楽に死にてぇかな?
あとうまいもん食って腹一杯のままで死ぬとか、
…よくわかんねぇ」
「ふふっ、ユーリは子どもみたいね」
「うっさい。じゃあジュディはどうなんだよ?」
そう問い返すとガーネットの瞳が何かに対する決意を表すかのように一瞬色濃くなり揺らいだ、ような気がした。
「…そうね、私は
窒息死が、いいわ」
「窒息死?なんでそりゃまた、」
「だって、」
その後俺は、不覚にも顔を真っ赤にさせてしまうことになるのだった。
(あなたとのキスで窒息して死にたいと思ったの)
死ぬなら窒息死がいいわ
(ジュディって…っんとに大胆だな)
(そうかしら?思ったことを言っただけなのだけど)
(…自惚れちまうんだけど)
(あら、いいんじゃないかしら?)
(自惚れていいのよ)
(どうしようもないくらいあなたが好きなの)
(あなたに、届いたかしら?)
ポーカーフェイスなジュディもいいけど
まだ18歳で女の子らしいジュディはもっと好き。
20091118加筆修正
お題提供:水葬
※ちゅうい!!
このおはなしはいねりがつくった♂主とカノンノのみじかい妄想話です。
♂主×カノ表現まんさいです。
そして♂主→ゲーデ前提でつくってます。
カノンノがすきなかたはけっしてみないでくださいね!
いちお♂主紹介!
レシュテル ♂ 海賊
備考
一人称はぼくで、基本敬語ではなす。
いつもやる気のない目をしている。
退治系クエストはきらい。めんどくさいから。
物事をななめにしか捉えられないタイプ。素直になれないけどきらいなものはとことん嫌い。
ではどうぞ!
「…あのね、」
抱いてほしいの。
いっしゅん、空気がなくなったと思った。
息がくるしい。ああ、
「あなたが、すきなの」
この娘…カノンノはなにを言っているのだろう。
「ねぇ、レシュテル」
わたし、あなたの秘密しってるよ。
この間、ギルドのみんなに内緒で
ゲーデ ってひとに会いに行ったでしょ?
なぜ、それを。
粘菌の巣でのクエストと言い繕い、1人きりで世界樹の根まで行って彼に会いに行ったはずなのに。
あのひと、"負"のかたまりなんでしょ?
じゃあ、わたしたちの敵だよね。
そのひとに、レシュテルは会いに行ったんだよね。
うるさい、うるさいうるさい
この女、ぼくが彼に思いを寄せていることすら知っているのか。
じゃあ、
みんなに知らせた方がいいよね?
レシュテルが裏切った、って。
「…チッ」
「ありがと、レシュテル、すきだよ」
無言で彼女の服に手をかけた。
このまま彼女をころしても、彼女を抱かなくても、それだとぼくの立場が危うくなる。
面倒くさいことは極力避けたい。
こいつを抱くのも面倒くさいけど。
ぼくがすきなのは紫色の彼なのに。何ですきでもない奴なんか触らなきゃいけない?
「レシュテル、レシュテル…すき、よ」
さっさと終わらせてしまおうと思った矢先、彼女がつま先立ちをしてぼくにキスをしてきた。
ぼくの心は冷えきっているから、さぞかし唇も冷たかったと思う。
くちづけは氷点下
(誰がこの氷をとかしてくれるのだろう)
(少なくともこの女には、無理でしょ)
アマツカゼ
20090812 編集