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歯ぎしり

再会と再開
恋の再開、的な意味合いを
出したかったけれども。
言葉遊びもこじつけのように
きこえると面白みが激減する。


今日、久々に友人と
塾から最寄り駅まで
少し遠回りしながら帰った。
彼も私も国立大学を受験するので
必然的にその話が話題の中心になる。
致し方ないとは思うものの、
やはりどこかで心休まるような
明るい話題を提供してくれることを
期待していたようで、
すこしだけ、疲れた。
彼との話の中で感じたことは、
結局、夢を叶えるのは
他の誰でもなく自分だということ。
結果は原因と表裏一体。
その因果関係を崩壊させることは
誰にも出来ない。
なら、是非成功の原因を作りたい。
明確な目標が出来た今、
それにむかって邁進したい。
こんな論理的な話、彼にはしないし
しようとも思わない。

久し振りに手を繋いで、腕に抱きついて
彼の匂い、というか彼の家の洗剤の香り、
をかいで、なんとなく安心して、
涙が出てきそうな不思議な感覚に
襲われた。
彼はそんな私には気づかずに
大学に入った後の話を
楽しげに始めていて、
そんな彼を凄く魅力的に感じた。

彼とは大手の塾の大学別講座で知り合った。
私は新たな対人関係に
決して積極的ではなかったけど
彼はとても積極的で
外形の良さと明るい性格から
多く交友関係を築いているようだった。
話かけられたら、返事をする。
程度の仲だったのが、
夏期講座で共通の友達が同じ講座を
とっていたことをきっかけに
急速に仲良くなった。
いつも楽観的で、
それでいて結果はしっかりと残す。
恋愛感情というよりはむしろ
羨望と妬みの感情といった方が、
彼への私の感情を的確に
表していたのかもしれない。
偶然にも帰宅に利用する最寄り駅が
一緒だったから一緒に歩くことが増え
周りから誤解されることもまた増えた。
可愛らしい女の子から何度となく
関係性を確認された。
秋の終わりごろ、脚の綺麗な、
すごく大人っぽい同い年の女の子から
彼のことについての話題をふられていたとき
彼が私と女の子との会話に
なんの違和感もなく入ってきた。
とたんに、女の子は表情を明るくした。
話の流れで女の子は私に
"彼氏とかおらんの?"
と質問した。
私は基本的に自分から話すことはしないけど
聞かれたら嘘はつかないと決めていたから
いることを伝えようとした。
噂話が好きそうな女の子だったし
彼氏がいることが広まれば、
友人との噂話も無くなるかもしれないとも
実のところは、少し思っていた。
そんなことを考えていたほんの一瞬の間に
彼は女の子の質問に私にかわって答えた。
"なに言うてるん。目の前におるやん。"
そう言って私の方をみた。
""そうやったん?!""
思わず女の子とほぼ同時に声をあげた。
"うん。今日、今から。"
満面の笑みでそう言われると、
実際はそんな話は愚か
その会話がその日初めての
会話だったのだけど、
不思議と、そうだったかもしれない
という気分になった。
その後すぐ授業が始まって、
その日は関係が曖昧なまま帰宅した。
そのつぎの日塾の建物に入ったとたん
彼から声をかけられて
"付き合おうや"
と少し照れ笑いしながら言われた。
そうして彼との仲は始まった。

今会いたいすぐ会いたい

砂漠の真ん中で
愛という水を探してるわけです。

ふふ、ちょっぴり詩的でキザですね。
今はセンター後すぐで2次に向かって
猛勉強中なので悶々としてます。
誰にも会えていないのです。
学校で講師には会うけど、
忙しいので基本的に知らんぷりです。
つらいけど、いちゃいちゃできる
気分でもないので仕方ないです。

今日、友人がBL漫画を貸してくれたので
すこし読んでみました。
存外面白かったというのが
正直な感想ですが、R指定にならないのが
不思議でなりません。
あと、現実で当てはめると吐き気がします。
いくら整端な顔立ちでも
こればっかりは抵抗がありました。
講師と友人が…
この二人は恐らく客観的にみても
かなり整った容姿を持っているとは
思うのですが、
考えたくもないですね。

その本をパラパラとめくっていたときに
ふと浮かんだ講師の上半身が脳裏から
なかなか離れません。
彼をはじめとして誰一人、
私とキスより先のことをした人は
いないのですがこれだと誤解されて
しまいそうですね。
彼の腹筋や胸板を直接見たのは
彼がスポーツをしているときに
汗だくになったシャツを私の目の前で
着替えたからなのです。
それだけです。
彼が汗だくでなければ
抱きつきたくてしかたなくて、
抱き潰されてしまいたかった。
帰り道の車内でそう伝えると
長い長いバグのあと、
彼と初めてキスをしました。
その記憶は今でも時々
私の頭のなかを支配するのです。
彼は私が行動を起こさなければ
挨拶もしてくれないし
特に第三者のいる場では
あまり相手にさえしてもらえない、
それでも私の頭の中は
じわじわと彼に犯されて
取り返しのつかないほどに
なっていくのです。
5人に対する好意に優劣をつけるなら
彼に対するものはきっと… 

唯物論

受験戦争
もう負けそう。
現代社会で機能している、
数少ないイニシエーションと言って
いいんじゃないかとおもう。
プラグマティックな知識の詰め込みとはいえ
子供の私達にできる最大の
社会進出への下準備だと思う。
与えられた機会は大切にするべきだし、
最大限の努力をするべきだ。
わかっていても…
やりたいことはたくさんある。
みたいテレビはあるし二度寝だってしたい。
それ以上に大学に進みたい、
そこで学びたいことがある、
自分の力を試してみたい。
そこに存在する私が私で有る限り
認められる存在になるために。
だから今は他の何を犠牲にしても
勉強したい。のに。
身近な人間がそれをゆるさない。
助けてくれとは言わない。
そっとしておいて欲しいのに。
家族も、彼氏も、
過干渉をお好みだ。

構造の中で愛せども

身近な大人
ってあんまりいないのかもしれない。
両親、教師…兄や、その友人
、が大人に分類されるなら、
それくらいしかおもいあたらない。

朝は素敵な講師との時間。
一緒に登校する事もあれば
教師室でココアを飲んだりもした。
とにかく私は彼のために早起きした。
私は彼の知らない部分を想像するのが
大好きだった。
例えば、私の知らない大学生時代、
私の知らない休日の過ごし方、
そして何より私の知らない彼女の存在。
彼は高校生の私にはすごく大人で、
素敵で、包容力があった。
身体は引き締められていて、
彼の鍛えられた筋肉は
もともと大柄な身体をより逞しく魅せた。
厚い胸板や太い腕や整った顔立ちに
見合った、美人を彼女にしているのだろう
と私は勝手に想像した。
実際は彼女は私が彼に出会った頃から
ずっといなかったらしい。
でも、私にはそう感じられた。
どこか私の彼の知らない世界に
生きているように感じていた。
そんな素敵な関係を持っているこの人に
愛されたら。と思って。
彼の前ではにこにこしていた。
気を使えるふりをして、
好意をあからさまに表してみた。
もちろん彼はすぐにそれに気づいた。
それからすぐ取り繕っている私にも気づいた。
最初は彼に私を愛してもらいたかったのに
彼を愛するように導かれていた。
彼の方がずっとずっと大人だった。
歳の差がそう感じさせる以上に
私はそう感じた。
経験豊富で、優しくて、
生きていく術を知っていた。
つらいことを忘れる方法、
嫌なやつとの付き合いかた、
他人からの愛され方。
私が知りたくて仕方なくて
でも手に入れられなくて、
苦しんでいるものばかりを
盗んでもいいよといわんばかりに
目の前に並べられた。
恋をしないわけがなかった。

言ったのは私からだった。
ただ、好きです。とだけ伝えた。
付き合いたいとか独り占めしたいとか
そんなんじゃなくて
好きでいることを認めて欲しくて。
そのとき私たちは教師室に二人きりで、
彼に、おいで。と言われて素直に近づいた。
近づいて、抱き締められた。
彼女だから、彼氏だから愛する
とかじゃない愛が欲しかった。
構造主義からではなく実存主義から
愛してほしかった。

どうなんだろう。
私はそんな愛を今、
彼から享受しているのだろうか。

理想と現実

同級生
とは高校に入って初めて知り合った。
internationalschoolから来たらしくて
髪は金色、服装も厳つくて、
絶対友達にならないタイプだな。
って思ってた。

だから、同じ部活に入るってわかって
びっくりしたし、正直ちょっと恐かった。
価値観が合うとは思えなかった。
なんとなく、すべてを見透かされて、
見下されてる気がしたから。
実際はおおらかで優しくて
周りに気を配りすぎるくらい気を配れて、
面白い男の子だった。
でもやっぱり見透かされているような
居心地の悪さは拭いきれなかった。
実は、今もちょっと警戒してる。
その見透かされるっていうのは、
浮気が全部ばれちゃうとか、
そういった類いのものじゃなくて、
何て言ったらいいのか。
うまく言葉をみつけられないけど
とにかく、心の隅っこまで覗かれるような
気恥ずかしさに似た感覚が常に、今も、ある。

同級生の彼は、3年生になって、
部長になった。
マネジャーの私との連絡も増えて、
少しずつ仲良くなっていった。
電話で連絡事項を伝え終えたあとに
くだらないことで長話をする事も増えた。
ある日の電話の終わりに、
その日も2時間ほど話終えたあとに、
突然に、付き合ってほしい。
って言われた。
今まで彼とはそういう話、
過去の話も一般論も好みも、
は一切したことがなかったのに。
言い終えたら彼はさっさと電話を
切ってしまった。
その頃、夏休みに入る直前、
私は先輩と曖昧な関係にあった。
先輩は東京に進学して、近くにはいなかった。
単純に寂しかったのと、
誰かを愛していたかったから、
いいよ。
とだけメールを送った。
すぐに折り返し電話がかかってきて
気持ちを確認された。
「ほんまに?え、嘘やなくて?」
「う、うん。そんな意外なん?」
「いや、まぁそりゃちょっとは見込みあると
思ったからいってんけどな、まじで?」
「うん。まじで。」
「まじか。そうか。
じゃあ明日からどうしよ。」
「なにが?なんも変わらんやん。」
「そんなもん?そんなもんか。
ま、まぁええわ、おやすみ!」
私の案外白けた態度に不安を感じたのか
良い結果に気持ちが高ぶったのか、
彼は唐突に電話を切ってしまった。
私は拍子抜けして、思わず笑ってしまった。

あまりにも可愛らしい告白だったから、
少し妬いてほしいという気持ちもあって
私はすぐに先輩に電話した。
友達数人と飲んでいたみたいで、
後ろからひやかすような声が聞こえた。
「どないしたん。こんな時間に。」
同級生との長話のせいでもう真夜中だった。
「今な、告白されてん。同級生に」
後ろから
"誰?彼女?"とか"お前彼女いたのかよ"とか
聞き慣れない標準語が会話を妨げる。
元先輩は話口に手を当てて小さな声で、
"彼女"とだげ言った。
「あ、なんて、ごめん。もっかい言って。」
「同級生にな、告白された。」
「なんて答えたん?」
「いいよって」
「ちょっと待ってな。」
そう言うと先輩は友達に、
"ちょっと外出てくる"
と言って店の外に出た。
先輩はため息のような深呼吸のあとに聞いた。
「それは、別れようってこと?」
「そういうつもりじゃない。」
「じゃあ、二股宣言?それとも、」
「寂しい。会いたい。」
私は先輩の言葉を遮るように言った。
声が感情に震えて、
泣いてるように聞こえたかもしれなかった。
「俺も、会いたいで。もちろん。」
それから二人ともしばらく黙って
相手が何かしら話すのを待った。
私は同級生と別れるつもりはなかったから
これ以上先輩を喜ばせるようなことは
言えなかったし
先輩はいきなり理解に苦しむ言葉をかけられ
単純に困惑していたんだと思う。
口火を切ったのは先輩だった。
「俺の勝手で寂しい思いさせてるけど、
やっぱり俺、だけの、彼女でおってほしい。
そいつとは、別れて。」
"だけの"って部分が恥ずかしかったのか
ちょっと辿々しい口調で、
でもはっきりと独占欲を表してくれた。
「うん。わかった。ちょっと安心した。」
「安心って、なにが不安やったん。」
「好きにしたら。って言われるかと思って。」
「そんなわけないやろ!そら、まぁ、
俺、お前のことそこそこ好きやし。」
先輩の言葉がきゅっと胸を締め付けた。
こんなに心を独占されても、
身体は触れ合えない。
心は暖まっても、
身体はクーラーとさっき食べたアイスに
冷やされたままだった。
それでも嬉しさから笑いが込み上げてきて、
「 ありがとう。」
と伝えた。
「ほんならな、またメールするから!」
「うん。おやすみなさい。」

電話を切ると同級生からメールが来ていた。
"朝、一緒にいかん?"
同級生と付き合うってこういうことか、
と妙に納得したけど、
朝は誰よりも早く一人で登校したかったから
やんわりと断っておいた。
朝は朝で素敵な時間を過ごしていたから。
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