「おはよ、コナツ」
「あれ、ヒュウガさん…早いですね」
「いや、部屋にコナツいなかったからここかな、と思って」
年が明けたばかりの執務室。普通の人はみな、休みを取ってぬくぬくしている中、少しでも仕事を減らそうと作業に勤む青年が一人。
「邪魔しに来たんだったら帰ってくださいね」
「んー、思い出づくりに来たんだよ」
「思い出づくりって…誰のせいで元旦からこんなこと」
ちゅっ
唇が触れる軽い音にはっと驚いて相手を見る。
「初チューいただき☆」
ニコリと嬉しそうに笑むヒュウガに、心臓がどきりと高鳴る。
「な、な、なにを…」
「今年もたくさん“初めて”の思い出作ろうね」
「……そうですね。それじゃあ早速、初バットはいかがですか」
「遠慮します…」
コナツは、これから来るであろう新たな一年に、期待で胸を膨らませるのであった。
2011-1-2 09:58