えげつない内容なので閲覧注意です。グロいかも。

ちょっぴり過剰に書いてます。
本当に死ぬかと思ったぜ……!

追記にて、拍手コメントにお返事します。遅れて申し訳ありません。
そして、こんな記事でお返事して申し訳ありません……。




話題:悪夢

・西洋人形の夢。 見た時期は高校生の頃。



まずは俯瞰視点。


草原の中心で眠っているわたしの顔を、西洋人形が覗き込んでいる。
わたしが目を開くと人形のつぶらな瞳がぎょろりぎょろりと不規則に動いた。
どうやら、わたしの視線を追っているようだ。


視点が眠っているわたしに移動。


先程まで眠っていたせいか、眼球がとろけているように視界がぼやける。まるで靄だ。
二、三度ほど瞬きをして視界の靄を取り除く。


何度も瞬きを繰り返して、ようやく人形の顔が確認できた。つぶらな瞳がわたしの瞳を見つめている。


「あなたの顔、わたしに似てる」


泥のように微睡んだ頭に、錆付いた金属を擦り合わせたような声が響いた。きっと人形の声だろう。


「似てる。うらやましい」


似てるのがうらやましいなんて、変な話だ。


「ちょうだい」


人形の体がぎこちない動きでわたしの顔に寄ってくる。
未だに頭が働かない。されるがままにしておこう。

人形の指がわたしの眼球に触れる。痛みは無い。
赤と黒が交互に明滅して、視界が暗闇に染まった。



何も見えない。



妙に水っぽい音と人形の動く音が暗闇に響き渡る。



数秒ほど経過して視界が元に戻った。

先程よりも鮮明に世界が見える。なんだか不思議。

そういえば人形の姿が見えない。

辺りに視線を彷徨わせていると、人形はわたしの胸の上に座っていた。

あれ、さっきと人形の顔が違う。何か変だな。

あ、目が違うんだ。

プラスチックの肌の上に、生々しい眼球が二つ並んでいる。

あれ?
もしかして、あれはわたしの目?

血液の代わりに泥が巡っているようだ。頭が全く働かない。


「もっと、ちょうだい」


アンバランスな眼球が、ぎょろぎょろ動く。
ふと、眼球の奥底に憎悪のようなものが見えた。

この人形は、わたしを憎んでいるのか。
でもどうして?


人形に唇をちぎられた。


人形に鼻をむしられた。


人形に耳を落とされた。



徐々に人間の形を失っていくわたし。
どんどんアンバランスになっていく人形。

まるで出来の悪い福笑いだ。


唐突に胸の奥がざわめいた。
このままだとわたし死ぬんじゃないかな?


やっと呼び起こされる恐怖。頭の泥が掻き出された。
心臓に冷たい血液が逆流する。背筋が凍える。手足が震える。

悲鳴をあげようとするが、空気の塊が喉仏を押しつぶすだけだ。


人形はわたしの身体を切り刻んでいく。


もうだめだ。絶対にわたし死んだな。

全てを放棄して、わたしは目をぎゅっと閉じた。