18/12/15 09:55 (:怪しいものには ご注意を!)
怪しいものには ご注意を! ~そして~ 32



優子は 麻里子と 才加の 卒業公演を 終えて 家に 帰ると そのまま 倒れた
『ママ』
ななが 泣き出すと まひる 七瀬 萌も 泣き出した
「ななちゃん・・泣かないで」
優子の母親は ななの背中を 摩りながら
「黎士・・優子を ベッドに 連れて行って」
「病院 行かなくても 良いのか?」
「リク君に 電話して 聞いてみて」
「あいつ 出れるのか?」
「出れなかったら 掛けてくるわよ」
黎士は 優子の携帯から リクに 電話を 掛けた
『優子・・どうした?』
「俺」
『は?なんで 優子の携帯 使ってるんだよ・・いくら 黎士でも それは・・』
「優子が 倒れた」
『え?今 病院?』
「いや・・家・・お袋が リクに 電話しろって 言ったから」
『すぐ 病院に 連れて行って くれないか?黎士』
「わかった」
『俺も 今から 行く』
リクは 電話を 切ると 急いで 病院に 向かった
「優子を 病院に 連れて行けって」
「病院に 電話しておくわ」
「着替えとか 良いのか?」
「その バッグ 持って行って」
黎士が 優子を 抱っこして 荷物を 持つと
「ママ」
「ななちゃん・・ごめんな 優子・・ママを 病院に 連れて行くから」
「ヤラッ」
「お袋・・俺 ななちゃんに 嫌われるじゃん」
「良いから 優子を 早く 連れて行って」
「俺が 嫌われても 良いって事かよ」
「流産したら リク君から 嫌われるわよ」
黎士は 母親を 睨んで
「ななちゃん達は どうするんだよ?」
「私が 見てるから」
「リク 病院へ 来るって 言ってたから
優子の所から 帰らねぇぞ」
「いつもの事だから」
「は?」
「リク君 いつも 立ち会ってるから」
「生まれるのか?」
「とにかく 急いで 病院へ 連れて行って」
黎士が 急いで 病院へ 行くと 綺麗な女性が 立っていた
「黎士・・早く 中へ」
「誰?」
「俺だよ」
「俺?」
「リ・・ク・・」
「優子・・大丈夫か?」
「お腹が・・」
「すぐ 診て貰おうな・・黎士 助かったよ」
リクは 黎士から 優子を 受け取ると 病院内に 急いだ
黎士は 女性を 追いかけながら
「本当に リク なのか?」
「わからねぇ?」
「分からねぇよ・・ってか リクに そんな趣味が・・」
「趣味じゃねぇよ・・それより 受付して来てくれよ」
リクは 黎士に 受付を 任せ 優子を 抱き締めた
「優子・・大丈夫なのか?」
「ごめん・・リク」
「ん?」
「お腹の子 ダメかも」
「は?」
「出血してるみたい」
「・・・」
「男の子だったのに ごめんなさい」
「まだ 分からねぇだろう?」
「・・・」
「大丈夫だから・・お腹の子を 信じろ」
「でも・・」
「俺の子なんだ・・優子が 悲しむような事はしないさ」
「リク・・」
「お前ら・・俺が 受付してる間に 何 妖しい空気を 出してんだよ」
「悪りぃな・・黎士」
黎士は ため息を つくと
「本当に リクなんだな」
リクが 不思議そうな顔をした
「リクが 可愛く 見えるのが 悔しい」
「お兄さん・・アサヒって 呼んで」
リクは そう言って 妖しく微笑んだ
「優子より 色気が あるな」
黎士は そう言って 笑った


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