18/12/13 16:25 (:怪しいものには ご注意を!)
怪しいものには ご注意を! ~そして~ 31



優子は 病院に 着くと 黎士の病室に 入った
「お兄ちゃん」
「優子か?」
「お兄ちゃん」
「この子達・・優子の子供なんだってな」
「ぅん」
「リクとの子か?」
優子が 頷くと
「そうか」
そう言って 黎士は 目を閉じた
「お兄ちゃんは 昏睡状態だったのに・・ごめんなさい」
「優子が リクと 幸せなのは 嬉しいんだ・・ただ その幸せな時を 俺も 一緒に 過ごしたかった」
「ぅん」
「結婚式にも 出たかったし この子達の 成長も 一緒に 喜びたかった」
「ぅん」
優子が 辛そうに 俯いていると ドアが 勢いよく 開いて
「黎士」
リクが 入って来た
「黎士・・ごめん・・俺のせいで・・俺が・・」
「リクは 何も 悪くねぇよ」
「でも・・」
「それより 俺のせいで リクの親が・・」
「黎士は 悪くねぇじゃん・・相手が 酒飲んで スピード 出し過ぎてたんだから」
「赦してくれるのか?」
「俺は 黎士を 恨んだことなんてねぇよ」
「リク」
「優子の事も ごめん」
「4人も 子供が いるのは ビックリした」
「いや・・5人目が 今 優子のお腹に・・」
「は?」
「えっと・・だから 優子 今 妊娠中で・・」
「リク・・お前 何人 子供を 作る気なんだよ」
「今回 男の子みたいだから・・この子で 最後の予定なんだけど・・」
「リク・・そんなに 優子の事 好きだったか?」
リクが 辛そうに
「俺のせいで 親父も お袋も 死んじまって 黎士を 植物状態にしちまって」
「リクのせいじゃないだろう?」
「でも 俺が 黎士に 親父と お袋の 迎えを 頼んだから・・」
「関係ねぇって・・」
「リクは ずっと 苦しんでたの」
「優子?」
「私が 泊まりに 行った時 リクが 魘されてて 寝れないって・・」
「優子を 抱き締めてたら 寝れるかもって 言ったら 優子が 泊まりに 来てくれるように なって・・まぁ そうなったら 色々 我慢も 出来なくなって・・」
「デキ ちまったのか?」
「卒業前に 妊娠させちまった」
「じゃあ 優子は アイドル 辞めたのか?」
「まだ アイドルだよ」
「結婚して アイドルって・・」
「内緒なの・・メンバーにも ファンにも」
「俺も 内緒にしてるんだ」
優子が 辛そうに 俯くと リクは 優子の頭を ポンッと 叩いて
「式も まだ なんだ」
「式くらいしろよ」
「優子が 式には 黎士に 来て欲しいからって・・」
「は?」
「お兄ちゃんに ウェディングドレス姿 見て欲しかったから・・」
「もし 俺の意識が 戻らなかったら どうするつもりだったんだ?」
「式は しないつもりだった」
「何で そんな・・」
「だって お兄ちゃんが リクと 逢わせてくれたんだもん」
「・・・」
「祝ってくれるか?黎士」
「俺の 大切な 妹なんだぞ」
「大切にする」
「そんなの 当たり前だから」
「黎士に 負けないくらい 優子を 愛してるんだ・・俺には 優子しか 考えられない 絶対に 浮気もしないし 優子だけを 愛するから」
「信じて 良いんだよな?リクを」
リクが 頷くと
「絶対に 泣かせるなよ」
「あぁ」
「本当に 頼むぞ・・リク」
「黎士・・俺と 優子の子供 可愛がってくれるよな?」
「複雑だけどな」
「複雑って 何で?お兄ちゃん」
「色々 あるんだよ」
黎士が 眉を 八の字に 下げると リクは 苦笑した
優子は 不思議そうに リクを 見ると
「黎士の気持ち 何となく 分かるけど・・優子は もう 俺のだからな」
そう言って リクが 優子を 抱き寄せた
「分かってるよ」
黎士は 目を閉じた
「お兄ちゃん?」
優子が 心配そうに 呼ぶと
「色んな事が あり過ぎて 疲れた・・少し 寝るよ」
「明日 ちゃんと 起きてよ」
「あぁ」
黎士は そう言って 眠ってしまった
「ママ・・」
「大丈夫よ・・優子は 帰りなさい」
「でも・・」
「一気に 色んな情報が 入って 疲れただけだと 思うから・・パパが 来たら 私も 帰るから その子達を 連れて リク君と 帰って 寝なさい」
「でも・・」
「流産しそうなんだから 少しでも 体を 休めなさい」
「ママ 何か あったら 電話してよ」
「分かったから」
優子は リクと 子供達を 連れて 帰った

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