記憶を記録する為に

ちょっと、聞いて欲しいコトがあるんだけど。いいよ、そのままで。勝手に話すからさ。この前、海堂先輩と３ヶ月記念だったわけ。なにその顔。いいから聞きなよ。そう、３ヶ月記念でさ。先輩にメールで、何ヶ月経った？みたいなの送ったら、なんて返ってきたと思う？その顔やめろって。４、５ヶ月ぐらいか？とか…！なんなわけ？！オレと付き合った日も覚えてないわけ？！ちょっと、どー思う？！しまいに、怒ったらめんどくせぇ。って返ってきたんだけど！！最低じゃない？！オレ覚えてたのに！！え？めんどくさい？どうして？記念日って大事なんじゃないの？あんただからダメなんだよ。え、こっちの話し。で、そっからメールも電話もしてなくてさ。テニスすらしてないわけ。めんどくさい？うるさいなあ。先輩と付き合った日だからちゃんとオレは大事にしててさ。重い？オレが？いやでもさ、先輩オレのことだいぶ好きなはずなんだけど。勘違い？それはない。ってか、あんたなんなのさっきから。海堂先輩はあげないよ。いらない？変なヤツ。あんなカッコイイのに。なにその顔。だからさ、その顔やめなって。呆れてる？あっそ。いいの、オレ海堂先輩の前でかわいけりゃいいし。性格悪い？いいの。先輩にだけによければ。海堂先輩が可哀相？なんで？オレと付き合えてんだよ？テニスもできるし。強いし、オレ。性格直さないと先輩に嫌われるって？…………。嫌われるのはやだなあ…。ちょっと、まって、電話。もしもし。あ、海堂先輩？……なに。うん、うん、うん…。うん…。…………、オレもすき。うん、今すぐ行く。え？来てくれる？うん、待ってる。あ、ラケット持ってきてね。うん、じゃあ。……ふふ。あ、あんた早く帰らないと。日が暮れるよ、危ないし。じゃ。





かわいいあの子

かわいそうなあの人