詩のてがみ

崩れることが前提の
かなしい遊び

拗ねた振りで
ふたりのジェンガに
気づかせる

あなたは
大人の指で
かなしさだけを
取っていく

あたしは
まだ残っていると
かなしさを
指差して
泣きそうな気持ち
たりない言葉で
追いかける

今までずっと
怖いから
守ることを放棄してきた

だけど同じ最後なら

崩れないよ、という嘘に
崩れるまでは、笑ってみるって

真剣な横顔　見上げながら

ふたりの指を
絡めて遊ぶ

手に入らない人
手に入らないもの
手に入らないこと
ばかりを想ってた

視界の
はしからはしまで　すべて
涙の膜のむこう

水平線　ゆれながら

からっぽの風を
握りしめた

空が青い日も

何も想ってない
ふりをして

だけど
やめられなかった

幼い想い

空が
とてもとても
青い日も