「先生、銀時くんがこっそり早弁してます」
「ふぇんふぇー(先生ー)ごくん。高杉くんがこっそり盗撮してまーす」
「せっ先生!!あの、コレは盗撮とかそういうんじゃなくて!アレ、アレなんです!ブロマイドを─!」
「「盗撮じゃねーか」」
──貴方の声が聞こえた
「ッ万事屋!!?」
「無駄みたいですよ、もう…」
──細く弱く小さく
─けれど確かに
「テメーらに用はねぇ。そこを退け」
「退かぬならば斬るのみ」
──だから私は走る。
─貴方の声に応える為に。
「銀ちゃん!!!!」
「銀さん!!!!」
──どんなに請い願ったか
─貴方のその手を
例え四肢がもげようと、例え血の雨が降ろうと、例えそれが誰であろうと。
貴方へと続く道を塞ぐ者は容赦しない。死を踏み越えて手を伸ばす。
「来たか…随分と大きくなったな」
輝く長い髪を、大きな背中を、暖かい手を取り戻す。
紛い物の再会。
「よぅ。死ぬ覚悟は出来てんだろーな、下衆野郎。」
全てを捨てて全てを犠牲にして。それでも私の全ては貴方の為に。
だからもう一度……
貴方の存在を私の為に。
「 銀時 」
覆水盆に返らず。
溢れたそれが戻る事など二度と無い事、知っていた筈だった。
「 壊しなさい 」
狂ったマリオネットが紅く染まる。
continue.