以下十二国記新作の感想です。
ネタバレ注意!
今回の話も面白かったです。猟奇殺人事件の考察サイトとか好きなので非常に興味を持って読めた。
この時期に絶妙な話題を持ってきたなーと思ったですよ。
蓬莱じゃサイコパスですよとか更生しませんよとか世界中に溢れる前例を持ち出して理由付けできるから死刑にすることに躊躇いがないし、私自身もこんな人極刑にしてしまえばいいと思うのですが、あちらの人は色々縛られてるんだなあ
この話、十二国記読んでないとよく意味が分からないんじゃないかな。読んでても新出の単語が怒涛のように出てきて、ちょっと笑えた。いいなあこの流される感覚!
架空の世界という設定でここまで踏み込んだ描写ができるって凄いなあ
これを書いてる間、感想をどう文章にしようか悩むときに頭に浮かぶのは他人の文章や言葉で、自分ではっきりとした思考ができないから淵雅たんに共感するのかなあと思った。
なんだか自分大好きみたいですごく嫌だ(笑)
これ読むと、斡由の元州統治が歪んではいますが一番平和なんじゃないかなあと思った。異を唱える者は官吏が独断で人知れず始末して、支配者は善人面するという。
もちろん斡由は外道ですが、信じていれば幸せならそれでいいじゃないですか。私は将来何かの宗教にハマるかもです。
こないだも塙王のことで似たようなの書いたけど、斡由は何故さっさと父親を始末しなかったんだろう。
斡由くらいの外道ならそれくらいやりそうなものですが、斡由でさえできなかった(心情的にじゃなくても)ってことなのかな。
起承転結の結のベクトルは真逆ですが、この話は乗月や丕緒の鳥と同じく悩んで悩んで悩みぬく話ですね。
他の話と違って人が死んでるので、何をうだうだ悩んでるんだ、被害者がいるのに罪人に更生させようなんておこがましいとは思わんのかねー!(本間先生)とか思ってたら、民は無関係だから極論が言えるんだよと言われましたよ。
そりゃそうだけど、動物のはしくれとして狩獺のような輩を生かしておこがましいとは思わんのかねー!(本間先生)
終盤に淵雅たんの無責任な言葉が活きてそこはかとなく満たされました。
この人は特に悪いことも良いこともせず王朝末期にかっこいいとこ見せようとするけどやっぱり父親に一蹴される、とかそういう可もなく不可もなくな末路が良いなあ
狩獺と三官吏とのやり取りは、さもありなんと思いました。狩獺腹立つー!
とかまあ頭の悪そうなことを長々と書きましたが、無事新作を拝めて良かったです。
新作に関連してコメントをくれて私の士気を高めてくださった方、ありがとうございました!
そして、再び十二国記作品を提供してくださった小野先生お疲れさまでした!
なんだこの締めは!