やたら綺麗な髪色で、何処に居ようと目立つ。その上、強いお香の香りが鼻を刺す。
話す声大きくて、言うなれば「悪目立ち」。七松先輩に会いたいからって利用しないでよ。

(嫌いだ。そんなあんたなんか、嫌いなのに、)

今言った言葉が頭の中を駆け巡り。予想外、おれを見つめるその瞳に揺れて、
戸惑った恋に飲まれる。あんたが届かな過ぎるから。

いつもおれの服や髪型をけなすあんたがそんな目をして言うもんだから、こっちも赤くなる。

まだ少し疑って、だってそんな筈無い。七松先輩に騒いでたあんたの姿が離れない。

嫌いだって言った言葉が好きに裏返り、意外だったそんな表情に出会い焦る。
予定外、おれと交わる。細い指を絡め、制服が剥がれる。あんたの全てを見たいから。

いつも強がってて、本当は寂しがり。本当の気持ちなんて言わなきゃ分かんないよ。

(嫌いだ。そんなあんたなんか、嫌いなのに、)

今言った言葉が頭の中を駆け巡り、予想外、おれを見つめるその瞳に揺れて、
戸惑った恋に飲まれる。あんたが美し過ぎるから。

(綺麗だ。そんなあんたはただ、綺麗なのに、)

口走った言葉は裏腹の意味を残し、勘違い? 嫌われてる?
その答え出なくて、脳内を占拠してるあんたにただおれは見とれてた。



【 ト ラ ウ マ 滝 夜 叉 丸 】







-エムブロ-