着衣したままだった己の腰紐を解き、限界にまで張り詰めた自身を空気中に晒す。それを見た彼は眸を大きく見開いて動揺を示し、私から徐に視線を逸した。

──なあ。ちゃんと見ておけよ、滝夜叉丸。此れが今から、お前を、──

無意識なのか後方へと逃げる彼の腰を、両手で抱くように引き寄せて耳元で低く囁けば、彼の瞼はかたく伏せられ頬は朱に染まった。その羞恥を感じている表情が、ひどく腰に、キた。

焦らす余裕などなく、彼の片腿を性急に掴んでは己の肩にかけ、様子見に自身の先端のみを秘所へと埋める。彼は唇を噛んで何も言わないが、眉間に刻まれた皺を見る限り、これ以上進むことは困難に思われた。

しかしこのままでは、互いに辛い。だから、痛みから萎えてしまったのであろう自身を擦ってやり、無駄な力を抜けるように優しくキスをして、強く抱き締めて私に身を任せてくれないかと体全体で訴えかけた。

私が彼に出来ることは、全て、してあげたかった。

すると気持ちが通じたのか、次第に彼の体からは無駄な力が抜けていき、ゆっくりと瞼を上げて晒された私を求めて潤む彼の眸と、彼を求めて燃える私の眸の劣情が、深く絡み合った。

そのタイミングで、私は一気に中へと腰を進めた。






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