このところの本誌の流れを受けて久しぶりに過去編を読み返しました。
日月的なことはもちろんなんですが、木吉の怪我とか、とにかくあの過去編はあんまり気軽に読めなくて毎回ちょっと気合い入れてから読む感じなので、まぁ今回も恐る恐る…。
特に188Qのあとだったので余計にでした。
過去のあれそれは一回作品にしてあるのですが、今読んだらあれを書いたときとはまた少し違った感じを受けました。
※ちょっとだけ本誌ネタあるので未読の方はご注意!
あのころの伊月先輩と日向はある意味ですごく似てた、と思うんですよね。
だからお互い素直に受け入れられなかったんだろうなって気がします。
今回読み返したら、日向が「凡人の努力は時間のムダ」とまで言っててびっくりしました。
でも世の中の大多数は凡人なので、日向の気持ちもすごくよくわかります。
まぁだいぶやさぐれてはいましたが。
伊月先輩も日向も結局は凡人の努力でここまで来た人たちじゃないですか。
特に伊月先輩はことさら努力の人ってことがわかったわけですし。
日向は金髪にしたりしてすごく周囲に対しわかりやすい態度を取っていたけれど、本当は伊月先輩もああもうだめだって諦めた気持ちがあったんじゃないかと思ったんですよね。
ミニバスからってことは単純に数えて七、八年。
それでも中学では一回も勝てなかった。
日向のこと云々以前に、彼自身がまずバスケに対して挫折を味わったのではないか。
そしてそういう意味で日向と「同族」だからこそ、日向にもう一度バスケに戻ってこいって言えなかったのかなって思いました。
自分が対象(=バスケ)に自信を持っていない、あるいは諦めてしまっているうちは、ほかの人を引き込むことなんて到底できないですから。
というのも、創部のあたりの木吉との会話を見てると、伊月先輩の態度とか言葉が今よりもうんと投げやりに見えたんですよね。
出会って間もない木吉に対して頬杖ついてしゃべってたり、お気楽だねとか勝ち負けはどうでもいいんだねとか言ってたり。
私は今の伊月先輩はかなり前向きで向上心もあると思ってるんですが、それから比べたら創部前は彼もちょっとやさぐれてるように感じました。
だから木吉の言葉に背中を押されたのは、本当は伊月先輩も一緒だったんじゃないのかな、と。
木吉の誘いに俺はいいよってすぐにこたえたところを見ると、伊月先輩は本当にバスケが好きで、でも諦めてた気持ちも心のどこかにあって、日向とはまた違った部分で彼もものすごく葛藤してたんだろうなと思うと胸が痛みました。
というかこのあたりはやっぱり日月の根幹に関わる部分だと思うので、ちゃんと温めていつか大事に書いてあげたいです。