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【'13公式イベント】紫野・七條のひとりごと。【メモ】

西京Project一周年に寄せて。
主催の玉川さんいつもありがとうございます!!

<参考資料>
・荒神一族年表
www59.atwiki.jp

・公式イベント>■公式イベント
muu.in

※紫野・七條は今後入れようかなぁと思っている我が家キャラです。→mblg.tv
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宮内庁編纂室では、今日も室長が一人紅茶を片手に書き物をしている。
其れは彼の仕事であり趣味でもある。
紫野・七條はペンを持って一つ一つメモを書き込んでいく。
思い出すのは昨年のこと。
ここ、西京という街のこと。
良いことも、悪いこともあった、そういう街の話し。

昨年、つまり2013年(大和3年)は何とも忙しい一年であった。
大和神王様が即位されて3年目の節目であるこの年に、西京という街、ひいては天照全体でいろいろなことが起きていた。
其れを、記していこう。

***

【六月】 第壱回公式イベント『西京メトロ脱線事故』 
6月13日午後3時35分頃、西京メトロにて脱線事故が発生。
前二両については瓦礫の中に埋まり、後八両についても車体が大きく破損したため、数多くの重軽傷者が出た。
閉じ込められたものについては48名全てが助け出され、幸いこの事故による死者は無かった。
西京メトロ含め西京駅駅員、および特別高等警察総出で救助にかかり、西京大学附属病院では負傷者の手当で騒然となった。天照学院・西京学園等、近くの公共施設は帰宅困難者のために臨時宿泊所となり、テレビやラジオ、新聞・雑誌などなど、あらゆるメディアも注目した大きな事故となった。
但し、今回の事件については一部で憶測も飛び回り、その中には何やら不穏な噂も耳にしたが、此処では記すことも無いだろう。

【七月】 第貳回公式イベント『西京湾の幽霊船』 
7月1日、葛東臨海公園では百年ぶりの海開きに向けて神事が執り行われていた。
然し、 神事の最中に突然現れた巨大な幽霊船に乗る謎の幽霊によって関係者三十名が病院送りにされるという事件が発生。これにより開放が延期されることを憂慮された
大和神王様の意向を受け、特別高等警察は幽霊船駆除のための特別編成チームを結成した。
7月2日〜7月9日の一週間、葛東臨海公園を中心として特別高等警察による西京湾に張り込みを実施。
7月7日午後10時頃、鮫島愁太郎の頭部が無くなるという事件も起きたが、巨大な幽霊船を見つけることにも成功した。(鮫島愁太郎の頭部については、漁師からの取得連絡があったため、今は彼の頭部も無事である)
幽霊船は、1853年に合衆国から天照国へと出発し、行方不明となっていた蒸気船群の内一隻であった。
恐らくはほかの船を探して彷徨っていたのではないかと言われている。
この船の幽霊を供養することにより、7月10日、百年ぶりに西京湾は海水浴場として開かれることとなった。

【八月】 第参回公式イベント『荒神博2013』
8月15日に、浅草公会堂でシンポジウム『荒神博2013』が行われた。
そもそもは荒神一族の初代党首である、荒神團十郎が設立当初に定期的に行っていたシンポジウム、通称『荒神博』が元になっており、当日は各業界の第一人者たちがこぞって発表や個展を開く大盛況となった。
入場は無料であったため、各業界人だけではなく一般人も集まり、 新聞等の各メディアでも
『荒神博2013』は華々しく取り上げられることとなった。
…もっとも、この華やかな舞台の裏では何やら極道同士の抗争があったとかなかったとか。 
荒神総理に何かと縁のある椿組、果てはその参加の極道組、NECTER過激派まで広がったとも聞くが、真相は不明である。

【九月】 第肆回公式イベント『文京区学園祭』
天照一の学園都市と名高い文京区。その区内にあるありとあらゆる学校による、合同の学園祭が開催された。
ここに参加するのは、幼等部から大学まで、天照学院、西京学園、西京大学、大瑠璃ヶ丘女学院などなどその他無数の教育施設たち。
9月21日(一日目)は文化祭、二日目は体育祭、体育祭の後は後夜祭となっており、文化祭・体育祭ともに一般人の参加・見学で賑わった。
文化祭では各クラスの出し物があり、体育館では舞台公演も行われた。
また、9月22日(二日目)の体育祭では、文京区内のすべての学生が天照学園高等部グラウンドに集合するという壮観な競争が繰り広げられることとなった。
後夜祭では大きな花火が打ち上げられ、生徒も含めた皆が夏の終わりを楽しんだのである。

【十月】 第伍回公式イベント『トリックキャンディ』
10月31日は、西洋ではハロウィンと呼ばれる季節である。
ここ西京でも近年メディアや各アパレル業界等により少しずつ認知はされてきたものの、詳細を知らず、ただ仮装するお祭り、お菓子を貰えるお祭りといった認識相違も起きている。
そんな中、三面記事ではあるが面白いニュースが当時報道されている。
其れは、『食べると姿の変わるトリックキャンディ』が西京中にばら撒かれてしまった、というものだ。
白いあめ玉、赤いあめ玉、青いあめ玉、それ以外にも様々な種類が世間には出回ったらしく、特高では何も知らずにあめ玉を口にした一般市民からの問い合わせが殺到したという。
…かくいう特高でも、そのあめ玉の被害にあった者たちが大勢いたとか。

【十一月】
第陸回公式イベント『東京PROJECT』
11月16日、山手線に乗った多くの人間が突然消えるという謎の事件が発生。
原因は不明だが、どうやら失踪した者たちは《東京》という別の場所へ行ったのではないかと言われている。
その《東京》から無事に戻ってきた者によると、向こうでは天照神国と全く異なる文化が成立しており、地名に似た部分はあれども、機械等の文明、はては貨幣経済の興隆など様々な相違が見られたという。
《東京》には、西京都と同様、山手線という鉄道が走っており、それに重なる形で失踪事件が起きたのではないかと言われている。
噂では、荒神雷蔵を始めとする NECTER過激派も《東京》へ行っていたという噂も流れ、西京の政治状況は一時騒然となった。
然し、この《東京》失踪事件に関しては、未帰還者も居るとのことで、依然として調査が継続されている。

【十二月】  第漆回公式イベント『摩天楼狂葬曲』
12月31日。本来であればゆっくりと年越しの時間を過ごすその日に、大きな抗争が勃発した。
天照神国の第二首都である大阪帝国に存在する、関東極道会二大勢力、『紅灯商会』と『黒牙會』の全面戦争である。
舞台は大阪新世界を見下ろす超巨大高層『帝国センタービル』、通称『摩天楼』。
ルールは簡単、最上階パーティーホールから、どちらの構成員が多く生き残り、地上まで降りることが出来るのか。
その一部始終はNNN放送局のニュースキャスター・八重によって実況され、天照国民の多くが注目するところとなった。
勝負は黒牙會の勝利に終わり、紅灯商会元会長・赤妻京は、「紅灯商会残党が変な気を起こさないための人質」として、黒牙會に抱え込まれることになったらしい。

***

ふむ、と紫野はペンを置く。
紅茶も丁度切れてしまったし、と立ち上がって次はどの茶葉にするかと缶を選びつつ。
…何はともあれ大和神王様が健在ならば、世は全て事も無し。
紅茶の抽出をしながらペーパーナイフを片手に溜めていた封筒を開いていく。宮内庁に届く様々な書類の内、展覧会等の案内に関するものをチェックしてくれと言われることが多い。特に、宮内庁から資料を貸し出しているのならばなおさらだ。
紫野は暫く考えて紅茶の缶を取る。左から二つ目の缶。
柱時計の鳴る音がして振り向くと、そろそろ退庁の時間を示している。最近はすっかり日が長くなったので分からなくなったな、なんて苦笑する。
取り出した缶を戻して、紫野は帰り支度を始めることにした。

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