これまでにも美しい女や、可愛いアイドルなどを知らなかったわけじゃないが、最近の宇宙クラス、における外交事情を機として知り合った少女ほど、ショッキングな構造で、見る者を挑発するものはなかったように思われる。


天人。宇宙人。地球外生物。エイリアン……。


呼び方こそ色々だが、彼女には、この地球、社会によって課せられた限界の感覚を失って、すべてがあの仔の恣意のままになるかのごとき症例、幻覚を生むのだ。
要するに、これがあの仔の印象の不変の法則なのである。 何度やりすごそうと、何十回身構えようと、組み立てられた共犯のなかにも、それを利用するやり方のなかにも、近づきがたい現実を、激しく否認する手段は無いにちがいない。あっと思う間もなく、なんとなくデュシャンの遺作を思わせるような、枯草の上で大きく股をひろげている少女があったりする。…もちろん今のは過激な妄想だが、はてしなく衝撃的な悪化体験は多い。
ああいう出色の異端美は、ばらばらの犯行から成っていて、その美醜を幾通りにも分裂することができる。彼女が御しやすい少女であるのは面白くないので、彼女以外の者たちは(特に男だが)、その秘密の苦難、生命、不覚の証拠を示すことを、それぞれの目的とするのだ。
凹凸のなかった肉体が、それだけにかえってスキャンダラスな魔力を発散しているように見えていたのは、懸かるときである。


知り合いきってのドSコンビなど、初めてニンフェットな気質の少女とめぐり会って、多年の性癖を、震撼させられる機会をつかんだことに、深甚な裏切りを感じつつ、何度も歓喜の鞭を振るったにちがいない。あるいは、うっとりとするような緊縛少女を妄想したり───。
ハムのように肉に食いこむほど深くきりきりと縛られた──少女の下腹部から太股にかけての、悲惨なくびれに、そんなことを妄想する自分にも驚かずにはおけない。
デュシャンの遺作が公表されたときにも自分は驚いたものだったし、モリニエの女装ヌード写真が一冊の本になって発表されたときにも、自分は度肝をぬかれたものだった。
あの仔は・・・・というより異端児は、よくよく性的な妄執と深い関係があるらしく、ときどき、こんなスキャンダルな妄執の共存が、現行的な並みいる変態の好奇心(パラノイア)に刺激をあたえてくれるんだろう。
いったい誰が、このいかがわしくも扇情的な、人工の少女の運命に、興味を抱かないでいられただろうか?



フェティッシュ










fin


Calvin Harris & Dua Lipa/One Kiss
なんとなく君といると楽園にいるみたいな気分になる
そのせいで全然眠れない
そんな風に動いたり、感じたりすれば
こっちは調子がおかしくなるんだって
どうせ一回キスしたら
恋に落ちるんだから



俺得なふたり。




07/06 17:51
[銀魂]




・・・・


-エムブロ-