ある所に1人の少女がおりました。
少女はずーっと永遠に少女のままでいたいと言っておりました。

ある時、少女が1人で散歩に出掛けた時
野原でとても顔立ちの良い1人の少年に出会いました。
そして2人は恋に落ちました。


ある日少女に子供を身篭った事が分かると、少女は喜び少年にそれを伝えに行きました。

それを聞いた少年はあまり嬉しそうではありませんでした。


それから何ヶ月か経ったある日の朝、少女が少年の所に行ったら誰もいませんでした。

少女は身篭った自分は少年に捨てられたと知り、さめざめと泣きました。

しかし少女は子供を産み、一生懸命育てました。

ミルク、オムツ、昼寝…

どれも、おままごとの様にはいきませんでした。

少女はだんだん精神的に疲れて来て子供を虐待するようになりました。

子供があまりにも言う事を聞かなければ殴り…
「アンタのせいで私はあの人に捨てられた!アンタがいると少女のままでいれなくなる!」と何度も怒鳴りました。

子供はそれを愛情だと思っていました…いや信じていました。
少女が子供にナイフを振り下ろすまでは―――







その後、少女は遠くの精神病院に入り子供と離れました。

何年も経った後、子供に少女から1枚のハガキが届きました。

内容は……「莉奈はお姫様」っと一言だけ。
子供の様な字で書いてありました。


その後少女からは何の連絡もなく、何処で何をしているのかも分からなくなりました。