話題:創作小説
こんばんはー!
パチパチありがとうございます♪ヽ(´▽`)/
そして、新規講読者様、いらっしゃいませー!
のんびり更新ですが、楽しんで頂けたら幸いです。
ではでは、追記よりどうぞ★
※最初の予想より長くなったので、その内独自カテゴリ作りますね( ̄▽ ̄;)
多分、自分も見返して見難いかと思うので…。
『お帰りなさいませ。ミロアお坊っちゃま。
アリルお坊っちゃま、ジャミルさまもご一緒でございましたか。
旦那様も間も無く帰宅されると思いますわ。
先にお食事になさいますか?』
城の中に入ると、エントランスで美人がお出迎えしてくれていた。
すらりとした長身。
目を見張る程では無いにせよ、整った容姿だ。
年の頃なら20代半ばか。
恐らく彼女がリティルだろう。
(それにしても…)
自宅では、『お坊っちゃま』と呼ばれているのか。
(何か、可愛いな)
普段はキリッとカッコいいのがアリルだ。
ギャップに思わず笑みを溢してしまう。
『久しぶりだな、リティルも息災そうで何よりだ。
コイツ、今日は少し具合が悪いからよ。
一緒に風呂に入れてくるわ』
『まぁ!アリルお坊っちゃま!大丈夫ですの?』
『だ、大丈夫!ただ、一人だと少しシンドイから、ジャミルに手伝って貰おうと思うんだ』
美人に心配されて、女である自分が何故かストレートに照れてしまう。
『畏まりました。
では、ご入浴後のお着替えと、何か口当たりの良いものをご用意しておきますわね?』
『ありがとう、リティル。助かるよ』
そんなやり取りの、後に一先ずアリルの自室に向かう。
***
『ここが、アリルの部屋…』
へぇーっと、本物の部屋の主が不在なのに、不躾と思いつつもついつい見てしまう。
白を基調とし、華美では無いが上質な調度品が程好く使い込まれている。
知識の神とも謳われている彼らしく、魔道書や学術書等の本が所狭しと本棚に整理せれて収められていた。
『派手では無いけど、過ごし易い良い部屋でしょう?』
『そうね。…ねえ、ジャミル神は良くここに来るの?』
『ええ、まぁ。暇さえあると入り浸ってますね。
それで、アリルやラケディアやミロアに怒られてるんですよ』
『アリルはともかく…。ご兄妹の方にも?』
『あいつら、結構なブラコンですからね。
早くに母親を亡くしてますから、よくアリルを取り合いしてますよ。
…で、私が巻き添えになるという…』
ははは、と乾いた笑いと共にボヤくのを聞き入る。
『そうなの…』
あの麗しい兄妹に挟まれるジャミルも大変だろうな…、と思う。
『それより、陛下。今からお風呂に入って頂きます。
その後、私はお暇致します。食事を済まされたら、早々にお休みして下さい。こちらの部屋で過ごされるなら、自由になさって頂いて構いません。
…宜しいでしょうか?』
『そうね。下手に動き回るとボロも出るといけないものね。
−…ま、まずは、お風呂…。お風呂…』
越えるべき壁は高くて厚い。
恋人でも無い異性と、共にお風呂に入るなんて、冷静に考えるとトンデモナイ話だ。
でも、やるしかない!
セリアは、自分に言い聞かせる様に頷き、ジャミルと共に風呂場へ向かった。