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16/10/09 Sun 00:25
リンク/サントレーヌ組ネタ *小ネタ

採取依頼を受けた派シンとスパーダ。
任務を達成し帰る途中での話。



【ほわっと】


派シン
「ふー。無事終わったねぇ」

スパーダ
「数は少ねえが珍しいモンだったからな。さすがに骨が折れたわ」

派シン
「バッキバキかい」

スパーダ
「おうバッキバキ。まぁおめえがいたから多少は楽だったな」

派シン
「シンちゃんの発見能力と採取能力ですね!」

スパーダ
「そーですね。さすが器用なだけはあるな」

派シン
「大事な取り柄ですから……」

スパーダ
「いいじゃねえか。便利ベンリ」

派シン
「こーいうトコを少しは戦闘能力に回せたらいいんだけどね…」

スパーダ
「魔術で戦えるじゃねえか」

派シン
「前衛の方でお願いします」

スパーダ
「おめえも諦めがわりィな……」

派シン
「そりゃあ憧れですから!こう、剣を持ってね……ずばーんって!ばしゅーんって!華麗に舞って華麗に斬りたい!」

スパーダ
「短剣じゃダメなのかよ」

派シン
「短剣じゃダメなんだよ!長さが足んない!長剣で、スラリと構えて……ベアトリスとかちょーかっけーよね!憧れるー!」

スパーダ
「長所を活かす方がイイと思うけどな…」

派シン
「剣も魔術も扱える人にはわかんないですよーだ!」

スパーダ
「へいへい……と、ここを右だったな」

派シン
「うん……ん?あれ?おまえ手の甲怪我してんじゃん」

スパーダ
「ん?あぁ、コレな。ちっとかすったんだよ。これくらい放っててもすぐ治ンだろ」

派シン
「そうだけど……あっ、診せて」

スパーダ
「あ?別にいいし…」

派シン
「いいから!」

スパーダ
「……」

派シン
「グローブもここだけ開いてるからねぇ……グローブ取るよ?」

スパーダ
「好きにしろ」

派シン
「へへ〜よっと」スルッ

スパーダ
「…ほんの擦り傷だろ」

派シン
「そだね。…ふふ」

スパーダ
「ンだよ気味わりィ……」

派シン
「なんか改めておまえの手ぇ見たら、しっかり男の人の手でドキッとしちゃった」

スパーダ
「!」

派シン
「それに、剣を握ってる手の平だ。形はキレイでも握り癖がついてて、働いてる手だなーってわかる。あたし、好きだな」

スパーダ
「〜っケガ診るんじゃなかったのかよ!」

派シン
「そうだそうだ。……ふむん…」じっ

スパーダ
「(ヘンに煽ってんじゃねえよ…)」かぁ

派シン
「……よし。試してみるか」

スパーダ
「…あぁ?試すってなにをだよ」

派シン
「まぁ見てて……ふぅ」

スパーダ
「?」

派シン
「……ンむむ〜…」

スパーダ
「……」

派シン
「んーーうーーー」

スパーダ
「……?」

派シン
「ぅぐぐ……」

スパーダ
「…………」

派シン
「〜〜っふあい!!」

ーーほわん

スパーダ
「……あ?」

派シン
「あーーはぁーー…」ぜえぜえ

スパーダ
「……なんか、ヌルくなった、か…?」

派シン
「あーやっぱできねえー!!」

スパーダ
「なんだよさっきの」

派シン
「……治癒術」

スパーダ
「は?おまえ出来ねえハズじゃ…」

派シン
「うん、出来てないじゃん」

スパーダ
「確かに出来てはねえけど!でもきっかけは掴めてんじゃねえか!」

派シン
「えー?まだまだってか全くじゃん!こんな小さな傷でさえ直る気配ない程度だし…」

スパーダ
「でも熱を感じる程度には紡げてンじゃねえか!まじかおまえ…」

派シン
「……がんばってコレだから、初級治癒術に到達するまでどれだけかかるか…はぁ……」

スパーダ
「全く素質ねえってワケでもねえだろ。おまえの得意な努力でなんとかなるんじゃねえか!?」

派シン
「んーーなんとかなったらいいんだけど…なんとかしたいけど……がんばってみるわ…」

スパーダ
「おう気張れよ!その調子で補助術もこなせたら戦闘で有利になんじゃねえか。すげーな」

派シン
「むむ……あたし的には剣を習得する方が早い気がするけど…」

スパーダ
「それって絶望的じゃねえか……」

派シン
「そんな無理!?……でもそれくらい、あたしにとって治癒術も補助術も難しいんだわ…」

スパーダ
「そうか…でもおめえが術全般使えたら、オレと二人でも外に出られるな。道具にも限りあるしよ」

派シン
「そうだね……スパーダと二人で…タッグ組んで……うへへ…」

スパーダ
「不気味な笑いすんじゃねえよ」

派シン
「やりたいなーと思って!かっこいいね、そういうの!」

スパーダ
「そうだな。今のままじゃ危なっかしいもんな」

派シン
「大丈夫だし…攻撃魔術ならキメるもん……」

スパーダ
「敵に囲まれたらさすがのオレでも守りきれねえ場合もあるからな」

派シン
「ぶぅ…あたしも短剣捌き磨くもん……」

スパーダ
「それよか補助術頼むぜ。おめえと二人旅ってのも悪かねえしな」

派シン
「……りょーかい」

スパーダ
「…よし、時間くっちまったな。帰ろうぜ」

派シン
「うん。帰ったらヒーラーに診せろよ?」

スパーダ
「あー…ンな大した傷じゃねえんだし…」

派シン
「でも怪我には変わりないからさ、一応ね」

スパーダ
「じゃあおめえが手当てしてくれよ。それでいいだろ?」

派シン
「えっ術使えないって!」

スパーダ
「術じゃねえよ。薬振るくらい出来んだろ?」

派シン
「え、うん……いいのか?それで…」

スパーダ
「いーんだよ、それで」

派シン
「ふぅん……?」

スパーダ
「へへ、ほら行くぞ」タッ

派シン
「わっ、待ってよ!」




おわり。




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