スズカ・カシュウという先生と共に、山奥の家で暮らしていた主人公・ゼンは、カシュウの死を機に、遺言通り山を下りた。

小さな時から山で暮らし、カシュウ以外の人間に会うこと自体が稀だったゼンにとって、わからないことだらけの世界。

カシュウの言いつけ通り山を下り、カシュウの知り合いの家へ向かうと、カシュウの剣術の腕前を尊敬する女の子・イオカと出会う。イオカは婚約しているにも拘らず、ゼンと共に旅をしたいと言いだし、急なことにゼンを始めとする人々は困惑した。イオカの勢いは止まらない。
イオカに根負けしたイオカの両親は、イオカをゼンが次に向かうという町までの道案内人として同行するのを許可した。

カシュウと共に暮らし、カシュウからたくさんの事を学んだゼンだったが、肝心のカシュウ自身の事は知らないことが多かった。
カシュウには、カシュウを慕う知人が多くおり、また、カシュウの死を知りたいであろう人物も、ゼンには心当たりがあった。そしてゼンは、カシュウの知人を訪ねる旅を始めたのだった。

『ヴォイド・シェイパ―The Void Shaper』
著者 森博嗣
発行者 中央公論新社
ISBN 978-4-12-004227-0

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。