静かに包んで…




暗い部屋
聞こえる寝息
心音


唇から漏れる


吐息―…・・・


そっと近付いて
口元に手を翳す


掌感じる吐息は
安らぎに満ち
柔らかく
穏やかだ…


心音も心地良く
部屋の中で
響いてる…


顔を見つめるんだ…


寝てるこの瞬間の
静けさで
包み込んで
閉じ込めて…


盗んでしまいたい…


時間と言う物から…


盗んでしまいたい…


その漏れる
吐息も心音も…


全て―…・・・


一つ残らず…


欲しいんだ…


奪われるなら…


奪うまでだ…・・・