"何か変わるかもしれない"
そう思いながら抜け出せず、かと云って抜け出す術も、言葉も、持ち合わせていなかった頃に、その"何か"に期待を寄せて手を伸ばした煙草。
実際には自分自身が"何か"変わる事はなかったし、環境が変わる事はなかった。始めから、変わるはずはなかったのだ。興味本位でもなく、若気の至りでもなく。ただ、ただ、何かに縋りたかった。
きっと、それは今でも変わりはなくて。悩みや迷いは絶える事はない。昔よりは様々な事象を"言葉"という形に出来るようにはなった。だけども形になった所で、それを昇華する事は出来ない。だから、煙にして、それを暗闇に吐き出し、紛らわしていく。
結果的に、私は煙草を辞めるキッカケを失ったまま吸い続けている。始めた理由もなければ、辞める理由もないのだから。
追記にてお返事でござる。