スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

ぼんぬについて

 
おかんの家にいる猫は私が小〜中学生のとき叔父さんが拾ってきた
とても人懐こくえらい愛嬌があり、どんな仕草をすれば人間が喜ぶのか熟知している感じ
しかしひとたび外に出れば強靱なハンターと化し、ネズミさんやらスズメさんやら名前は知らないが綺麗な鳥さんをとっちめて獲物をくわえ得意げな顔で帰ってくるスーパー熟女(今現在)である
リードをしなくても付いてきてくれる、一緒に散歩もできる猫なのだ
名前は杏というんだけど、なんやかんやであだ名の変遷があり今はたんちゃんと呼ばれています
中学時代は学校帰りにおかんの家に寄り構い倒して、高校の3年間は一緒に住んでいた

たんちゃんは近所の野良から毎度かなりのアプローチを受け子供を3回ほど産んでいる
今は避妊手術をしているので子供は出来ないがそれでもモテっぷりは健在
ただ最近の彼女はあんたなんか相手にしないのよツーンといった感じで全く眼中にないよう

そんな彼女が最後に産んだ子猫たちの中に、一際異彩を放つ奴がいた
お相手は彼女と同じような茶トラのようで濃い茶色のちびトラ猫たちがにーにー言ってたわけだが、ひとりだけ淡いグレーの毛に包まれたやつがいたのである

その毛の色もそうだけど、何よりも他のこっこと違ったのはそのブサイクぶり
おかんwwwなんかすげえブサいやつおるwwwwと笑ってしまったのも今となっては昔の話

2匹目は飼わんと豪語していたおかんにもそのブサ可愛さが響いたのか、そいつはおかん宅第2の家猫となった
他の子たちは引き取り手がちゃんと見つかり、今も元気に暮らしていると思う


かくしておかん宅に残ることになったそいつはアボカドと名付けられた(命名は姉、なんとなくそんな顔をしていたからとのこと)
なんやかんやで後にぼんぬと呼ばれることになる
あぼかど→あぼんぬ→ぼんぬ
である

ぼんぬはたんちゃんと違い気紛れで短気な、一般的な猫のイメージに相違ない性格
わがままでよく噛み噛みするが、元気にすくすくと育っていった
変なところがあるとすれば、何故か片方のてんてを伸ばして寝ることくらい
握手したら怒る
肉球はあずきとピンクのマーブル

ブサイクぶりに定評があったぼんぬだが、大きくなるにつれてとてつもない美少女に変身していった
ちょっとつり目気味の目はくりくり、毛色はアメショーをもっと薄くしたような感じ、質感はふわふわ
醜いアヒルの子ってこんな感じだったのかなと当時思ったほど
その成長を楽しく見ておりました

外に遊びに行くことが好きなたんちゃんの後ろをたどたどしくついていく
やがて外に慣れてくると、ふたり一緒にお散歩して夜に帰ってくるのが日課になった

しかしながらそんな様子を見ているのにも慣れてきたある日のこと
散歩から帰ってきて戸が開くのを待っていたのはたんちゃんひとりだけだった
ぼんぬはいつまで経っても帰ってこない

痺れを切らして近所を探し回ってもぼんぬの姿は見当たらない
結局ぼんぬはそれきり帰ってくることは無かった

当時はわんわん泣きながらぼんぬーどこーと探し回ってたけど、1ヶ月程経ってからは皆諦めムードを漂わせていた
なんで外になんか出しちゃったんだと後悔もしたり

あの時は車に牽かれたとかカラスに襲われたとか色々考えてたんだけど、今は可愛かったから誰かに連れ去られたんだな、どっかの家でてんて伸ばしてごろごろしてんだろうなと思ってます
本当に美少女だったし、避妊手術もしてたから拾うにはもってこいの存在だし


何となく思い返したから書いてみた
ぼんぬ元気にしとるだろうか
しとるといいなあ
 
前の記事へ 次の記事へ