話題:東日本大震災

昨日で、東日本大震災から1年経ちました。
わたしの周辺は、ほとんどと言っていいほど、滞りなく毎日過ごせています。とてもありがたいことです。わたし自身も、あの日のことを思い出しさえしなければ、比較的安らかな日々です。支えてくれたみなさん、本当にありがとう。

でも、まだまだがれきの山の地域がある。仮設住宅で苦しんでいる方がいる。戻りたくても故郷に戻れない方がいる。
震災は、まだ終わっていないんだと、改めて感じます。
震災に関しての報道は、もう平和に暮らせている自分にとっては、嫌な記憶を呼び覚ます、疎ましいものでしかありません。津波の映像とか、揺れている画面とか、本当に恐ろしくて……。
でも、今でも苦しんでいる方にとっては、発信し続けることってすごく大きな意味を持つんだと思う。


うーん…明るい感謝の話題にしようかな!うん…

わたしの通う宮城の大学では、聴覚にしょうがいのある学生が講義を受けるため、ノートテイクというボランティア活動が行われています。内容は、聴覚しょうがいのある学生の隣に健聴の学生が座り、講義の内容を手書きやパソコンで文字におこす、というものです。
しかし、ボランティアをしている学生自身も被災し、ボランティアの数が足りなくなってしまいました。聴覚にしょうがいのある学生は、ノートテイクがないと、講義の内容を理解することができません。非常に困った事態となりました。
そんな時、手を差し伸べてくださったのが、全国の大学でした。iPhoneを使い、講義音声情報を他大学に飛ばす、他大学でそれを聞きながらパソコンで文字情報をおこす、宮城の大学でそのページをiPhone端末から見る、という方法を使い、遠方からボランティアをしてくださったのです。これで、わたしの大学の聴覚しょうがい学生の皆さんは、無事に講義を受けることができるようになりました。
ほんとうに……ありがとうございました。先日、東京で遠隔地情報保障システムの報告会に参加してきましたが、皆さん「実際に行くことはできないけれど、何か支援したいと思っていた」「むしろわたしたちの方が勇気をもらった」「テイクをしている最中に『雪が降ってきたね』とか『今ちょっと揺れたね』とか、先生の話の中からも宮城の状況を知ることができて、胸がいっぱいになった」などさまざまな思いを持ってくださっていました。わたしは一ボランティア学生で、しかも震災後はカウンセリングなどに通っていたのでボランティアには参加できず……全国からの支援に甘えることしかできませんでした。しかし、そのおかげで今、元気に回復することができました(´`*)感謝してもしきれません。ありがとうございました…!

物質的に足りないもの、失ったものもたくさんありますが、精神的に落ち込んだ人も多いことと思います。全国の方々の「何か少しでも力になりたい」という声は、実際に形にならなくても、わたしにとっては大きな支えとなりました。
被災地に住む人間として、最後に一言。
みなさん、本当にありがとうございます!
そして、これからも復興に向けて、共によろしくお願い申し上げます。