本日、映画を久々に観てきました。
ネタバレ有りの感想な上に文才がないのでめちゃくちゃ長文になってますのでそれでも見たい!という素晴らしい方は追記を。
「ちょっと今から仕事やめてくる」を観てきました。
タイトルからして大方、ブラック企業に務めてる主人公とその相談にのる幽霊になった元同級生の物語かな、と思っていましたが、もっと深く、心に染みる物語でした。
幽霊、と上記したのは途中、そういったシーンが所々に散りばめられていて、しまいにはソフトホラーかと思うほどだったので。
冒頭の子どもとある大人(ここではこう表記させていただきます。)が希望について話しているシーンに、今思うとたくさんの伏線が散りばめられていたんだな〜と思いました。
この冒頭のシーンを見たからこそ幽霊かも、という可能性が捨てきれなかった。
後半の頭あたりの「君の天使たち」という言葉もより一層、主人公の元同級生、『ヤマモト』を生きている人間と思えなくなっていて、ヤマモトのどこか儚げな雰囲気もそう見えた。
主人公、『タカシ』が会社の屋上から飛び降りるのをヤマモトが止めるシーンでふとある事に気づきました。
ヤマモトの言う、「そんな顔をしたヤツを見たことがある」という台詞。
この台詞で、実はヤマモト自身は幽霊や神様の使いとかでは無いのでは?と思ったんです。
そこで次に思ったのはヤマモトが双子なんじゃないだろうか、双子の兄弟で、兄だか弟だかが、実はヤマモトが名乗っていた『ヤマモトジュン』なのではないか。
結果、『ヤマモトジュン』はヤマモトの双子の兄弟の名前で当たってました。
そしてここからが個人的に鳥肌が立つ伏線の回収の仕方だったのですが、冒頭のシーンの大人はもちろんヤマモトです。
一緒にいた子どもこそ、ヤマモトの「天使」だった。
ヤマモト兄弟は異国の地で子どもたちの手助けをすることを夢見ていたのです。
ヤマモトは夢を叶え異国に旅立っていたのですが、ジュンは上手くいかず、日本でタカシと同じくブラック企業に勤め、結局自殺してしまう。
最後のシーンでヤマモトに誘われヤマモトの元にやって来たタカシが、子どもたちと笑いながら走っている姿を見て、涙が流れてきました。
作品全体を通してタカシが心から笑ってるシーンって結構少なく見えたんです。
この映画を見る前は、「よし、この映画見て仕事頑張ろうって思おう」と思いながら見ていたのですが、そんな考えが今はちっぽけに思う。
タカシが経験したことよりも自分はとても恵まれた環境に今現在いるんだなぁと改めて実感できます。
今をもっと大切に生きようと思えた作品でした。