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ACT15-(9)

そして、加州清光の単騎出陣は無事千秋楽を迎えた。
「………………………はぁ、何もかもが終わったぁ…………。」
「お疲れ様でした、お嬢様。」
「また次もやるんだよね………………。」
「凄い盛況ぶりでしたね。」
「うん。…………またあの束縛プレイやるのかな?」
「………どうでしょう?」
「……………芳樹さん、結局毎日来たね。お兄様達も。」
「仕事の合間を縫って来られましたからね。」
「…………………とりあえず、ありがとうと言うべきかな。」
「そうですね。」
桜庭市営文化ホールから出ると、自動車の前で芳樹が満月を待っていた。

「お疲れ様、満月ちゃん。」
「………はい、芳樹さん。ただいま加州清光の単騎出陣が全部終わりました。」
「物吉もお疲れ、バックダンサー大変だっただろう?」
「いえ、お嬢様と同じ舞台に立てて良かったと思います。」
「そっか。じゃあ、プチ打ち上げと行こうか。」
「はい!」

芳樹が通っている居酒屋に向かうと、既に綾人達が待ち構えていた。

「満月、お疲れ様ー!」

ぎゅー、っと幸人が満月に駆け寄り、抱き着いた。

「あ、こら、ゆき!お前だけ抱き着いてんじゃねぇよ!」
「………………ホントだよ!」
「…………はいはい、そこで喧嘩しない。」
「何だよ、あや兄ぃだって抱き着きたいくせに。」
「………………。」

「仲が良くていいじゃないか、羨ましいねぇ。」
「………智久、お前見ているだけか?てか、何でこんなところにいるんだよ。」
「いたら悪いか?あやに呼び出されたのさ。」

ふふん、と得意げに笑う智久に芳樹はため息をついた。

「………まぁ、良いんだけどな。」
「細かいことは気にしない!今日は満月ちゃんの打ち上げだからな!
んじゃあ、満月ちゃん、口上を頼むぜ!」

「無茶ぶり言うな!」



続く。
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