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仮眠室にて、(定+ツナ)

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此処は晴海町に有る海軍省の一執務室。
現在中では、その部屋を仕事場とする海軍秘密将校である川野定吉と、軍属の悪魔召喚師であり定吉の護衛の任を仰せつかっている部下の渡辺綱次少尉が、


「定吉将校…っちょ…、未だ午前中ですよ!?」


「五月蝿い。午後からは霞台に行かねばならんのだ。今しておかないでどうする」


「っそうですが…っ私は未だ我慢出来ます!!」


「我慢などするな。今した方が楽になれる」


その隣に備え付けてある仮眠室で、何やら危なげな攻防戦を繰り広げていた。
















***

「未だ眠くないのに…」そう呟いて渋々と云った体で上着を脱ぐ。先程から上着を脱いでさっさと寝ろと上官である定吉に云われ続けてそれでも拒否していると、良い加減問答に飽きたらしい定吉は無理矢理事を進めてきた。
体重を掛けてベッドの上に押し倒され、驚くツナツグを無視し上着の釦に手を掛ける定吉の手を、自分の両の手で力一杯防いで仕方無しに了承し、この攻防戦は先程、終わりを告げた。


「目の下を真黒にしといて良く云う。何時も云うが、働きすぎだ」

「お言葉ですが定吉将校。雑務は待ってくれません。貴方が何時も仰る台詞です」


了承はしても納得はしていないのだろう。口先を尖らせて拗ねたように此方を睨む姿は普段の彼にしては珍しい。拙い仕草が酷く可愛らしいと内心笑い、だがその目の下の隈に決して絆されないと、その視線を無視してツナツグがベッドに脱ぎ捨てた上着を掴む。シワにならない様に衣紋掛けに掛け、壁掛けに吊るす上官の姿に、ベッドに座っていたツナツグはしまった、と言う顔をした後、バツが悪そうに軍帽の鐔を引き下げ、俯いてしまった。


「だとしても、最近の君の仕事量は普段の倍以上だ。少し休んでも私も咎めやしない」

「ですが…」


と云うかその上官が部下の仕事量に驚き休めと命じているのだが、断わる意味が分からない。
それでも尚口を開こうとする、何が彼を此処まで頑なにさせているのか、原因は何となく想像出来て定吉は小さく息を吐く。



「召喚師としての能力を封じられたのが余程堪えたか」



感情も無く只ポツリと身に落とされた言葉にツナツグはびくりと体を震わせる。


膝の上には彼が常に装備している、仲魔のいる管が並ぶホルスターが畳まれて置いてあった。



ほんの数日前、執務室に慌ただしく出勤した護衛から、「仲魔が召喚出来なくなった」と衝撃的な事を告白された。
冗談かと勘繰るもこの目の前の護衛は悪魔召喚師として長い歴史を持つ家の出であり、そんな由緒正しき家名に泥を塗るような嘘を吐く筈も無いだろう。ツナツグ自身もかなり堪えているようで、今にも自分の無能さを悔やみ、ともすれば腹をかっ捌きそうな雰囲気の彼を見ていたら事の重大さは十二分に伝わってきた。


何とか落ち込んでいる護衛の意識を浮上させれば、其れから彼は進んで雑務処理に没頭し始めた。まるで目の前の事実から目を逸らしたいかの様に、書類とのにらめっこを続けている。

ツナツグが呪いを掛けられてから幸いにも外での任務は申し付けられて居なかったが、それでも自分の本業は外での諜報活動であり。帝都の守護者へ悪魔絡みの依頼も同時に仰せつかっている為、定期的に霞台であの少年を待つ為に外に出なければならない。そして、そんな自分をあらゆる外敵から護るのが、護衛であるツナツグの任務なのだ。


横になる前に彼の軍帽を奪い、側の小机に置いて近くの椅子に腰を掛ける。


「では少尉。能力を封じられた護衛は現在悪魔を視る能力は?」

「可能かと思います。封じられたのは召喚能力だけの様ですし」

「ふむ、では君自身が悪魔と闘う能力は?」

「余程力及ばぬ敵でなければ…葛葉には劣りますが、渡辺にも幾つか魔を滅する刀を持っていますから」

「そうか。なれば別に問題は無い」


何時もと変わらぬ無表情でうんうんと頷く上官に、は?とツナツグは目を円くした。
彼の仲魔を侮辱する訳ではないけれど、魔の存在を感知出来るなら何とかなるだろう。装備を厚くして、もし敵わぬ相手なら逃げ出せば良い。
どのみち自分だけでは悪魔と闘う能力も、関知する事すら不可能なのだ。召喚師として質は下がったかも知れないが、護衛としての必要性は変わらず有る。


「呪いの件は折りを見て葛葉氏に相談してみると良い」


不安そうに此方を見上げるツナツグの目線に気付いたが、その意図に返答はせずに、ツナツグの肩を掛け布団の上から軽く叩いた。少し寝なさい、と柔らかい声で諭すが、それでも目をぱちぱちと瞬かせ、彼は躊躇いがちにあの、口を開いた。


「ん?」

「私を…置いていかないで下さいね…?」


其の言葉に今度は定吉が目を円くした。何を云ってるんだと口を吐いて出そうになったが、ツナツグの視線がまるで幼子の様で、其処まで信用が無いのだろうか自分は、と流石に苦笑を禁じ得なかった。


其れ程までに不安なのだろう。ならば此方もはっきりと言わねばなるまい。


「勿論だ。君は私の護衛だろう?」


君以外に誰が私を護ってくれると云うんだ。定吉がそう問えばツナツグは一瞬きょん、と目を開いた後、直ぐに顔を綻ばせ微笑んだ。


「―さ、寝なさい。寝不足で移動中に事故を起こされたら堪らない」

「はい」


ツナツグはその軽口にくすりと一つ笑い、今度は素直に頷いた。手袋を外した右手で額から後頭部をゆっくりと撫でられるその温かさに微睡みながらも定吉を見詰める。

撫でている右手はそのままに、定吉は負の感情が無くなったツナツグの笑みに、今度こそその口に微笑みを乗せたのだった。























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定ツナ的ツナツグイベント前を勝手に妄想。
ツナツグさんは呪いを受けた当時は思いっきり落ち込んだと思います。
んで、定吉さんに慰めてもらったら良い。

その後ライドウ君と初めましてして個人的に別件依頼としてライドウ君に正式に依頼。

…したら凄く萌えたのですがどうか。←
果てしなく俺設定満載ですいませんっしたぁぁぁああ!!(土下座)







海軍ではろうぃん!!

*****
って定吉将校居ませんが!!
やっぱりフロストを甘やかしたくなるー。もういいよ海軍夫婦のお子で良いじゃないフロストなんて!
因みに定吉さんはツナツグさんにも仲魔にもお菓子用意してくれてました。惚れ直すよツナツグさんが!!←



遅刻どころじゃないですよねー…


色鉛筆が行方不明になってしまったので色塗りすら出来ませんで…
真っ白ですいません…
改良出来ましたらライドウ部屋に移させて頂きます´`


全裸で何かしらするバトン(絵師さん向け)

リハビリついでに絵師向けバトンやってみます。
しかし選んだのがこれって(笑)追記より〜

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全裸でなにかしらするバトン(絵描きさん向け)


全裸+αにときめく人の為のバトンです。
いとしのあの子を全裸にしてトッピングしちゃいましょう。

・全裸+眼鏡
・全裸+手掴みケーキ
・全裸+ネクタイ(orリボン)
・全裸+ゴツめの靴
・全裸+ブランケット
・全裸+髪飾り
・全裸+スカート
・全裸+テーブル(or椅子)
・全裸+ネコ
・全裸+君

お疲れさまでした!
「あなたの全裸が見たいわ!」と思う素敵な方へ回してください。


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