あまりにも昨日の夢が鮮明だったので朝起きたらなんか顔面がにやけてた。
…何かもう高層ビルの屋上から飛び降りたい様な衝動に駆られました。
(羞恥心的な意味で)
あ、夢の内容が下です(^p^)
―――――
「……俺、なんやお前の事な好きかもしれへん」
「唐突過ぎてよう分からんのやけど、取り敢えず先輩キモいっスわ」
一刀両断斬鉄剣。
爽やかな日曜の朝。
チャットでの睡眠不足を補う為に今日は惰眠を貪るつもりであったのに妨げるかの如く鳴り響く携帯電話。
「…………ユウジ先輩や」
ほんなら構わんか…と、着信を見なかった事にして再び夢の中に――
「何回掛けてくんねん…」
―――行けなかった。
何度も着信音にしたご贔屓のインディーズバンドのサビが一定時間に鳴り響くのだ。
リダイヤルで妨害者へと電話を掛け直す。
「おまっ、俺が何回電話した思うてんねん!!」
「や、普通に寝とったんスけど何で寝起き様に叱咤されなアカンねん……ちゅう訳で切ってもえぇっスか?」
親指が自然と3の上の電源へと動いた。
「ちょい待ちや、今から大事な話があるさかいよう聞いとけや――」
慌てた声音に暫し黙った。
それを了承と認識して相手は喋り始める。
「―――俺、なんやお前の事な好きかもしれへん」
「唐突過ぎてよう分からんのやけど、取り敢えず先輩キモいっスわ」
主語もない突然の告白に財前は眉を潜める。
「やって、アカン…キュンキュンしてもうてこれ以上言われへん…!」
「……………」
ノーリアクション。
「オドレは……ちょっとは何か言えや!!」
「や、なんや遭遇したことのあらへん寒気に襲われてもうたんで…」
彼、財前光に心を抉るナイフの様な毒舌をオブラートに包むという配慮はない。
「ま、可愛え後輩からのランクアップおめでとう光君」
「……パーになってもうたんやな、近付かんといてください」
ブツリッ。
小気味良い音を立てて突如電話が切れた。
「……あ、俺のケータイ充電あらへんかったんや」
ケータイを投げ出して柔らかな布団を頭まで被る。
中で広がる自分の体温を十分に含んだそれは眠りを誘うのに十分だった。
妨害者が行動を始める。
自分の眠りがまた妨害されるのを財前はまだ知らない。