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シチュエーション9[土方×ベル]

沖田がベルの名前が間違ったことによりベルは癇癪を起こして屯所内の廊下をミシミシと音を立てながら進んでいた。
普段ならばあれぐらいのことでベルは癇癪を起こしたりはしない。せいぜい、軽い口喧嘩に発展するだけで、顔を真っ赤にさせて今にも泣きそうな顔で叫ぶと言うのは、ベルにとって生まれて始めてだった。

あんな奴に名前間違われただけで、何やってんだろう。

ベルはギュッと唇を噛み締めた。鼻の奥がツンとなるのを、少し感じた。
暫く歩いていると、縁側に座り込み煙草を吸う浴衣姿の男が見えた。
あの、男だ。


「…お前…総悟の所に行ったはずじゃ…」

「…ムカつくことされたから戻ってきた」


どうせ行く場所(まあ既に居るのだけれど)もないし、暇だったベルは男の横に座った。
ふわりと煙草の匂いがして、なんだかスクアーロが前に一回だけ吸っていた煙草が懐かしいな、とベルは思った。
男は俯くベルを見て、吸っていた煙草を踏み、口を開いた。


「お前…名前と年齢は?」

「……名前言わなかったっけ、ベルフェゴール。年は16歳」

「ベルフェゴール…、変な名前だな。お前天人じゃねえのか?」

「…天人?」

「日本を無理矢理開国させた奴等だ」

「日本?ここ…日本なの…?」

「ああ」


日本。それを聞くと、ベルは体育座りをして、身体を小さく丸めて膝に顔を埋めた。
いつだったか、マーモンやボスと見たSF映画で「ロンドンの発明家がタイムマシンを発明し、過去のヨーロッパの国々に行き戻れなくなる」と言うのがあったのをベルは思い出した。
自分は、昔の日本に戻ったと言うのだろうか。


「俺はイタリア出身で、あんたの言う地球外からは来てないよ」

「イタリア…?…」

「ヨーロッパの国の一つ。あんただってそれぐらい知って……」

「知らないぜ、そんな国」

「…はぁ」


ベルは小さく溜め息を吐いて、縁側に寝転んだ。床の冷たい感覚の心地好さにベルは眠気に襲われた。身体が疲れていたことにベルは今まで気付かなかったのだ。
ベルはそのまま睡魔に誘われ、瞼を閉じた。

5分程経過して、ベルが動かないのにやっと気付いた土方はベルの肩を揺らした。


「……おい」

「んっ……、…」


完全に眠りにつくベルを見た土方は、縁側に眠るベルを担いで自分の部屋へと向かった。



















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中途半端な場所で終わる。

これからどうしてくれよう^ω^

シチュエーション8[沖田×ベル]

「っくそ…」


先程腕に刺さった変な形の刃物を抜こうとしたが、中々抜けずに俺は苦戦した。
なんとか抜いてから止血をして、俺は辺りを見回した。人の気配が微かにする。

俺は襖の影に隠れて様子を伺った。


「あれ?あいつ居ない…」


声を聞く限り、あの金髪のガキのようだ。
俺は耳を澄ました。


「つまんねーの…」

「…」


ガキは縁側に座り込むとナイフを服の隙間から10本程出して、刃が欠けていないか1本1本丁寧にチェックし始めた。

俺は気配を消しながらガキの背後に回った。ガキは全く気付いていない。


「あんた、むちゃくちゃ無用心ですぜィ」

「っ!!ぐ…っはな…せ……」


俺は背後に回り、ガキの首を掴んで床に押し付けた。
ある程度腕力があるので、ガキは簡単に押さえられた。


「っく…ぅ…」

「簡単に捩じ伏せられる程弱いとつまりませんねィ」


ガキは顔を真っ赤にして唇を噛み締めた。
泣き出しそうな赤い目が酷く厭らしくて、不覚にも腰が熱くなった。
俺はナイフを庭に投げて、ガキの身体から離れた。


「仕方ないから許してやりまさァ。感謝しなせィ」

「…ガキ…っ…じゃな…いもんっ」

「ああ、名前ですかィ?ガキがぴったりだろ」

「…ベルフェゴール…」

「あ?ベルゴール?ベルフェール?」

「ベルフェゴールッ!!耳悪いのかよお前っ」

「……」


ベルフェゴールはさっきまで泣きそうだった目からぼろぼろと涙を流してどっかに走り去ってしまった。
なんだか名前を間違えただけで怒る所が可愛いとか思ってしまったことは内緒にしておこう。














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無理矢理感ありすぎですねごめんなさい。
沖田はベルにちょっとときめき中。

シチュエーション7[×ベル]

俺は今、絶体絶命の状況に立たされているかもしれない。いや、既に立たされていて落ちている。
もちろん原因は俺じゃない。目の前のむさ苦しい男と、あの茶髪の男だ。


「近藤さん…本気ですか…?」

「トシ。俺が嘘をついた事はあるか?」

「……」


先程この真撰組とやらに入れとか言われた。もちろん断った。そして却下された。


「……」


よくよく考えてみるとこいつらは昔のジャッポーネの「武士」とか言うヤツなのかもしれない、と言う事に気付いた。
ここに落ちる時、大きなタワーと空を飛ぶ船を見た。けど街並みはこの前見た江戸時代の映画のように古臭かった。
きっと文化は似てるようで似てなくて、変な所で食い違っている世界なのだろう、ここは。


「近藤さん…だからってそれは……」

「…いやいやトシ、彼が居れば…」


二人は変わらず会話を続けている。だが状況は全くと言って一変していない。
そう言えば茶髪の男はどうなったんだろう。まだ気絶してるんだろうか。


「……」


でもこの世界に来た理由さえ分からないのにどうやって戻れば良いのだろう。
やはり入った方が良いのだろうか?けれどボス以外の誰かに忠誠を誓うのはごめんだし…だからと言って外に放り投げ出されれば路頭に迷うのは目に見えている。となると、当分あちらに戻れない。それを考えるとやはり入った方が色々と都合が良いか。
よし、入ろう。


「おい、そこの影薄いやつ。俺真撰組に入るから手首のさっさと取れ」

「へ?あ、はいっ!」


部屋の隅に立っていた男に手錠を外してもらい辺りを見回した。
二人はまだ喧嘩をしていて、他の奴等はこっちを見ている。視線がうざったい。


「おい。そこの瞳孔開いてるやつ」

「んだとゴラァ……!ってめぇ、…いつの間に手錠を…」

「そこの影薄いやつに外させた」

「山崎てめぇ…」

「すみません副長…」


二人を放って置いて俺はむさ苦しい男と向き合った。確か名前は近藤とか言ってた気がする。


「真撰組に入ってやるよ。けど、条件がある」

「…条件?」

「そこの瞳孔開いてるやつとあんたが着ているその服と同じものを俺に用意しろ」

「!」


辺りが一気に静かになる。
酷く愉快だ。


「…な、なんでだ?」

「そこの瞳孔開いてるやつの下に居るのが嫌だからに決まってんじゃん。だからせめて服だけでも、って」

「…っ」


俺は近藤を見下しながら我ながら良い条件を出したと思った。


「……っ…分かった」

「近藤さんっ!あんた今一体何を言ったか…」

「仕方ない、トシ」


また言い争いをしそうな雰囲気になりそうだったので俺は逃げようと立ち上がった。


「これからよろしくねー」


笑顔でひらひらと男達に手を振り、あの茶髪の男の所に向かった。
これから起こる事を知らぬまま。














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やっと終わったぜ\(^O^)/

もう駄目文すぎて笑えない。
展開の早さには突っ込まないで下さい。

白い夏[マモベル]

最近急に暑くなった気がする、と棒アイスを手に持ったまま彼は言った。
蝉の鳴き声が酷く五月蝿くて若干聞き取れなかったが。


「……」


彼の言葉を最後に僕達は水をひっくり返したように静かになった。
音は蝉の鳴き声と歩を進める足音のみ。伝わるのは繋いだ手のひらの汗の濡れた感覚だけで。


「あ、」


ちゅっとか少し卑猥な音を立てて彼の口の中の棒アイスが地面に衝突した。少し砕けた。
熱いアスファルトの上でアイスがじわりじわりと溶けてく姿を、また無言で見つめる。


「あーあ……高いの買ったのに勿体ねー…」

「…」


彼の指がアスファルトの合成着色料を大量に含んだ液体に触れる。
指。甘そうだな、なんて。


「あ、」


次の瞬間口の中に彼の指、と砂利。


「マーモン…汚いよ…」

「ん…っ」


やっぱ甘い。ついでにガリッと少し砂利を噛んだ。


「はっ…」

「っ…な…へ、へんたいっ!」

彼は馬鹿みたいに顔を真っ赤にして僕からちょっと離れた。
ああでもやっぱ可愛いなとか思う。

だって離れてるのに手だけは繋いだままだし、ね。

















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突発的文章
書いてる時かなり暑かった。

シチュエーション6[土方×ベル]

「で……その空から落ちてきたって言うのが、この子だと…」


俺を含めたほぼ全員の隊士がこの屯所内で最も広い部屋に集まり、近藤さんと俺、そしてさっき連れて来た金髪のガキを取り囲むようにして座っていた。
ガキの手首には先程よりも固い手錠をかけて、柱に繋げてある。そう簡単に逃げられない。


「近藤さん。言っておきますがコイツはあの総悟を気絶させる程卑怯な手を使った奴です。絶対にただ者じゃねえ」

「まあな…。でも見た目は総悟と同い年ぐらいのただの子供じゃないか。見間違いじゃないのか?」


ははは、といつものように近藤さんは屈託の無い笑顔を見せる。それにつられて他の隊士達も笑う。
俺は至って真面目に話していると言うのに。


「おい山崎」

「ははっ…え…あ、はい。何でしょうか?」

「こいつの身体調べろ」


俺はそう言ってガキの頭にちょこんと乗っている王冠を手に取った。
その瞬間、ガキはいきなり声を上げて暴れ出した。


「王子のティアラ返せっ!この野郎っ!!」


いきなりきゃんきゃんと、まるで子犬みたいに鳴くガキを軽く嘲笑いながら俺はガキの顔の前で王冠をちらつかせた。
ガキは顔を真っ赤にして俺を見て、その王冠を摘まんでいる指に噛み付いてきた。瞬間ガキの犬歯が食い込んで血が出る。


「おー痛い痛い」

「うぐっ!!ふ…っが…げふっ!が、は」


ガキに噛まれている指をそのまま喉の奥に突っ込めばガキは身体をガクガクさせながら苦しがった。その隙に山崎が慌ててズボンやベルトを調べる。
周りの隊士達は俺の行動に騒いでおり、近藤さんも酷く慌てている様子だ。


「副長、副長っ!この刃物以外見付かりません…」

「ん」


ずるり、とガキの口から指を引き抜き山崎の手の上の刃物をまじまじと見つめる。
変わった形をしていて、明らかに日本で作られた物では無いとすぐ分かる。


「お前、やっぱり天人か?」

「っ…、…」


目の前のガキは絶対に口を開くものかと下唇を噛み締めて、俯いていた。
その態度にムカついた俺はガキの長い前髪を掴み上に持ち上げた。顔が見えた瞬間、俺と隊士全員に衝撃が走る。
長い金色の睫毛に縁取られた赤い宝石のような大きい瞳、日本人とは違うやや赤みがかった白い肌、淡い桃色のあどけない子供のような唇。
あまりの美しさに俺は唾を飲んだ。


「さっさと離せよ。この変態野郎」


見た目とは見事反比例した汚い言葉を吐きながら、ガキは前髪を俺に引っ張られたままもがいた。
あんな事をされても尚抵抗を続けるのかと言おうとした瞬間、今まで黙っていた近藤さんが口を開いた。


「トシ。この子と少しの間話をさせてくれ」


その言葉の意味は一体何なのか。問いたくなる衝動を抑え、俺は近藤さんの話に耳を傾けた。













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ぎゃぼーん/(^O^)\

この話長すぎてどうしようもない。
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