少しほろ苦いくらいが好き。


昨日はバレンタインデーでしたね。
今年は14日が祝日だったので学生諸君は実質本日15日がバレンタインのようなもの。
クラスの女子達がキャッキャウフフしながら所謂“友チョコ”を交換しあっている姿を横目に,机の中や下駄箱を入念にチェックする男子たち。
何度も机に手を突っ込もうとするも机の中は連日放置されている教科書類で満員,他の何かが侵入する余地など皆無に等しい状況。
3日前の自分に若干の苛立ちを抱きながらもクールに1日を過ごす。
授業が終わってもすぐには帰らない。
何度目かのチャイムが鳴った。
教室に残ってるのは同じ考えの男だけになった頃,現実を思い知って帰ろうと溜め息まじりに下駄箱を開ける。
その瞬間,ひらりと空を舞う白い手紙が。
昂る気持ちを抑えつつ開くとそこには見慣れない,可愛らしい文字で一言
───中庭で待ってます。───
何故すぐ帰ろうとしなかった!!
数分前の自分のちっぽけなプライドに心底嫌気が差し思わず舌打ちをして走り出す。

間に合った。
そこには身を縮こまらせ肩を抱き,必死に寒さに耐える小さな背中が。
ごめん,待った??
吐く息が白い。
走ってきたからだろうか,顔が火照っているのを感じる。
彼女が振り返る。
満面の笑みの後照れたように俯く。
再び顔を上げた彼女の頬も紅潮している。
一瞬の沈黙。
彼女が口を開く。





「私だ。」
「お前だったのか。」
「暇を持て余し(ry



なんだこれ