写真は上海雑技団の方々による椅子タワー。白いピアノの上にたくさんの椅子と人が乗ってます。このショーの他にも麦わら帽子のジャグリング(なんか八人くらいで一斉にやってた)やフラフープ芸、ジャニーズのコンサートにありがちな空中でタイタニックごっこなど様々な芸を見せてくれました。
そして最後は、なんと透明な球の中にオートバイがどんどん入っていってびゅんびゅん走り回るという大技!超こわかった。でも上海の人たち普段から危ない運転をしている気がするから、この芸ができるのもなんか納得してしまう…。最高で五台のオートバイが縦横無尽に球の中をぐるぐると駆け回ってました。しかも球に入る前と入った後は謎の笑顔。一つ一つの芸にそれぞれちゃんと名前が付いていて、このオートバイ芸は日本語タイトルが「スリル飛行」英語タイトルが「ball of death」英語タイトル超こわい。日本語との落差激しすぎる。やばい。
芸の合間にピエロが出てきたんですが、そのピエロの動作に合わせて拍手をしなくちゃいけなくて、(おそらくトラブル回避のために)国ごとに座ってたわたしたちはけっこう強引に拍手の大きさを張り合わされました。ちなみに左側が中国の方々、真ん中が日本人、右側が欧米の方々。さすが欧米人はテンションが高かったですね、拍手のレベルが違った。あとオートバイ芸を観てる時の歓声もすごかったです。中国人はスケジュールに問題があったのか途中で帰ろうとしてた。
雑技団のメンバーは、なんとオートバイ芸の方々以外はほとんどが子どもでした。だいたい十歳前後かな。彼らがなぜ雑技団に入ったのかものすごく気になります。あと、当たり前だけど体がめちゃくちゃ柔らかいですね。一発本番だから失敗することももちろんあるけど、みんなきれいに技を決めていました。

上海といえば、偽物ブランドの押し売りやこじきさんが道路上にたくさんいます。しかもみなさんかなりの活動家。雑技団は上海の観光名物の一つなので、彼らはお金持ちな観光客を狙って会場のすぐ外で出待ちしています。ああいうのって警察(上海では公安かな)に取り締まられたりしないのだろうか。でも偽物ブランドちらつかせてたおばさんもこっそり背中に隠すようにしてたから、きっと違法なんだろうな。ちなみに偽物ブランドは素人目で見ても一発で見分けがつきます。せめて本物らしく商品を丁寧に扱えばいいのに、六つくらい束にして持つから…。ヴィトンもグッチも本革ならそんなに薄くないよ?普通一気に手に持てないよ?そういうちょっと抜けているところもあったりするので、彼らはなんだか憎めません。むしろ微笑ましい気持ちにすらなる。
こじきさんは道端でカラオケしたり、この寒いのに薄着で座っている妊婦さんだったり逆立ちしてたりと多種多様でした。上海は都会の割にみんなせかせかしてないしそんなに商売気質じゃないのに、こういう街であぶれてしまう人もいるんだなあってつい思ってしまいました。みんなが当たり前みたいに職について家があってその日のご飯に困ることがない。そういうのはただの理想だということを、彼らに教えられた気がします。こういうのをまるで他人事のように書いているけど日本にもホームレスの人たちはたくさんいるし、今までそういうことを考えなかったのはわたしが目を逸らしていただけなんですよね。わたしもまだ学生だけど一般的に見たら大人だし、そろそろそういう世界の厳しいところにも目を向けなければいけないと思ってる。それで、もしわたしの能力がそんな人たちにも役立てるなら、ボランティアとかそんな立派なものじゃないけど、少しでも誰かの力になりたいです。今はまだ考えている途中のことだけど。

ひとつの記事がものすごく長くて、書いた自分に正直びっくり。でもこれを数ヵ月後数年後に読み返して自分自身の考え方がどう変わっていくか知りたいから、今のうちに一つ残らず書き残しておきたいんです。だから、この記事は自分用だと思うことにしよう。…次はもう少し明るい話題にしますね。