パンズ・ラビリンスやパシフィック・リムの監督さんのデビュー作らしい。
錬金術師が作り出した不気味な寄生虫が組み込まれた機械仕掛けの黄金細工クロノスによって、望まないのに吸血鬼になっていく老人と、彼を健気に支える可愛い孫娘アウロラの話。
クロノスで不老不死になりたい末期ガンらしき金持ちの老人と甥に狙われ、自身の異変にも戸惑っていくのがメインでした。
物凄く怖いんじゃないですが、冒頭の錬金術師の話から不気味ながらも綺麗な世界観。
おじいちゃんの骨董品店、錬金術師の館で見つかった血抜きで逆さに吊るされた死体、お孫ちゃんの宝物いっぱいの屋根裏、手術で切り取った癌つきの内臓のホルマリン瓶とアンティークの天使像に囲まれた金持ち老人の部屋とか、雰囲気もいい感じ。
あと、おじいちゃんと子供の組み合わせと二人の仲良しさに和みます。
( ´∀`)
終盤は思ってたより盛り上がらなかったけれど、クロノスをどうするかという最後のじいちゃんの選択と、それに繋がるラストシーンにジワジワ悲しい気持ちになりました。
きっと幸福な終わり方なんでしょうが、もしもクロノスを見つけなければ…とどうしても想像してしまいます。
それくらい、おじいちゃんとアウロラが仲良しだったんです。
(;ω;)
全体的にそんなグロくないし怖くもないし、後味もあまり悪くないので、意外と見やすかったです。
以下は細かい感想の箇条書き↓
・冒頭からいい感じ。
・音楽が美しい。
・クロノスに寄生虫がいる理由。
虫は神の創造されたもの、蚊はキリストのように水面を歩き、蟻や蜘蛛は復活するじゃないかと金持ち爺さんの発言が興味深かった。
いい発想!
・吸血鬼定番の生きた人間の喉に噛み付いて血を吸うシーンはない。
おじいちゃんが床に溢れた血を這いつくばって舐めるのは異形ぶりが出てました。
・クロノスの寄生虫ははっきり姿を見せませんが、赤黒い芋虫っぽい。
・クロノスの内部のカラクリがキラキラ光りながら作動する場面が楽しい。
寄生虫もウジョロウジョロしてるけどね。
・クロノスに一度刺されると定期的に身体にぶっ刺さずにはいられなくなるみたいなので、使わないと(かつ人間の血液を摂らないと)不老不死が続かないのかなぁ。はっきり分からないけど。
間違えてたらすみません。
・病気の老人の吹き替えがやけに若すぎると思ったら小杉十郎太だった。
・孫のアウロラが無口なのに凄く可愛い子。
ホラーやパニックに出る子供って色々やらかすイメージがあったんですが、アウロラはできる子。おじいちゃんの為にしっかり役に立ってくれます。
・ジャケのストーリーでおじいちゃんが若返るとあったから、若返った姿にワクワクしてたら殆ど見た目が変わらなかった…。
20代くらいかと思ったら、せいぜい50〜60代。奥さんから眼鏡をやめて髭をそってイメチェンしたら若返ったよーと言って誤魔化せるレベル。
ちょい残念っ。
(つД`)ノ
・他の方のレビューに、クロノスはまんまジョジョの石仮面じゃん!と言われて納得。
たしかにそっくり。あの棘の刺さり方も吸血鬼になるってのも。
オレは人間をやめるぞォーーアウロラァアー!!
とにかく、優しいおじいちゃんとおじいちゃん大好きなアウロラの二人の絆がテーマなのかと思います。
痛そうだけど、あまり怖くなかったです。
話題:映画感想
悲しい結末だったなぁ…。
未見。評判みてると雰囲気を楽しむ系?
ママの姿がはっきり分かる前の子供の落書きがやたら怖い。
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