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一人テニプリフェスタ

だいぶ日が経っていますが、昼夜参加してきたので、自分の記録用に。


まず物販。
朝5:30から整列開始とのことでしたが、そのぐらいの時間に並んでいた方にはなんと許斐先生直筆サイン入りカイロが配られたとか…!
私は10時半ぐらいにのろのろ行ったのであれでしたが(笑)
でも1人1商品1個という個数制限があってすごく助かりました。
三強ブランケットは売り切れだったけど、比嘉ブランケット・三強Tシャツ、アクゴクTシャツ、許斐先生のラバストを無事ゲットできました(^○^)
物販で1万以上使ったのすごい久しぶりw
でもほんとね、あれは全部欲しいです。最高のグッズたちでした。

まあ物販とかお昼ご飯とかトイレとかロッカーとか結構色々大変だったのですが、なんとか昼公演遅れず入場できたのでよかったです。
あ、昼は三強Tシャツ、夜はアクコクTシャツで参戦しましたwithひがんちゅブランケット\(^o^)/
もちろん立海のシュシュも手首に装着で。
昼は整理番号悪かったけどわりと前の方下手側で、夜は直前に行けなくなってしまった方にもらったのですが整理番号3桁だったので前手すりのある後ろの方にいました。
二公演違うパターン経験できてよかったし、後ろからみたペンライトの波はなかなかに圧巻でした。

セットリスト。

01.サプライズ☆タイム-INSTRUMENTAL-
02.一人テニプリフェスタ〜ハッピーメドレークリエイター許斐 剛〜
03.テニプリを支えてくれてありがとう
04.テニプリFantastic Bazerのテーマ(with金ちゃん)
05.Grand Slam〜Rock Version〜(with不二)
06.Smile(with幸村君)
07.Brave heart〜Ballade Version〜(with白石)
08.フェスティバルは突然に(withおごにゃんリョーマ)
09.悲しいね・・・キミが近すぎて(先生のMVをバックに)
10.TENNIVERSARY-Orchestra Instrumental-
11.Dear Prince〜テニスの王子様達へ〜(withブン太)
12.テニプって行こう(with手塚)
13.Adventure Hero(with跡部様)
14.青学(せいがく)テニス部に捧げるヤッホー(with純ちゃんリョーマ)
15.テニプリっていいな
16.ハッピーメディアクリエイター時々漫画家
★ENCORE
17.青春グローリー-Acoustic Version-(withササキオサム)
18.テニプリFEVER(with純ちゃんリョーマ)
19.Love Festival(with純ちゃんリョーマ+おごにゃんリョーマ)

↑テニプリアトラクションサイト参照で書かせていただきました^^

とにかく数々のサプライズにかなり泣いてましたが、一番泣いたのはSmile×幸村くん。あれは粋すぎ(´;ω;`)
そういう意味なんだろうなあとは思ったけど最後に先生「幸村くんが笑顔になれるといいね」って優しく言っててな〜〜
あと思い出振り返りテニバーサリーで幸村くんのテニスなんてもう無理だろう……からのテニスって楽しいじゃん!の流れで絶対泣く。
この二つはマジで昼も夜も泣いてました(笑)

手塚×テニプっていこうは、特に昼公演、先生手塚に声寄せてた?(笑)
ほんとに先生らしい演出だなあというところがたくさんで、特におごにゃんのところはめっちゃびっくりしたしすごい興奮しました!!
一番興奮したのはそこ!
先生は「みんな二次元のリョーマだと思ったでしょ?」って言ってたけど私は皆川さんだと思ってて、とはいえ三次元リョーマが来るとは!
まんまと先生の術中だなあと思いました(笑)

おごにゃんがそれはもう終始にっこにこしててつるっつるで大変かわいかったです(*´Д`*)
3rdはまだ一回しか行けてないのでおごにゃんは記憶に新しいのです。
おごにゃんリョーマほんっと綺麗。
昨日まで金髪だったのにリョーマだからと黒く染めた(ウィッグじゃない!)とか、おごにゃん挨拶諸々安定の優等生だったし、先生がおごにゃんの頭ぽんぽんしたところ(夜だったかな?)くっっっそかわいかったです親子感!!
リョマ子にも優しく頭ぽんしててもう先生!!かっこよすぎる!!
皆川さんも安定の優しい空気全開で、ぎやああああ!!おごにゃーーーん!!じゅんちゃーーん!!!って叫ぶの楽しかったなあ(笑)

キャラは金ちゃん不二の流れであー幸村くんくるなこれって思ったけどそこは予想通りの流れ(笑)
文化祭組ですね。
立海相変わらず二人も出してくれてあざまーーーす!
ブンちゃんかわいかったわ〜(*´Д`*)
永四郎がいなかったのは残念でしたが;;
手塚部長の煽りめっちゃよかった、許斐先生のソロの部分のやつ(笑)
あと振り付けをしゃがんで前の端っこの人たちと共有してるやつもなんか不器用な感じでよかったです、手塚部長は何してもおもしろいからずるいな〜(笑)
アドベンチャーワールド否跡部ンチャーワールドでタオル回すのもすごい楽しかったです。
先生ダジャレじゃないよ^^って言ってたけどダジャレじゃないのか!?(笑)

あとところどころちゃんと昼夜でキャラのセリフ違ってました。飽きさせない演出が素敵。
夜の方が先生幸村くんに五感奪われてたり(笑)
金ちゃんは昼は謙也で夜は財前の話してて、不二くんは昼はチェリーパイ食べに来てくださいって話で夜はなんか違いました!(記憶が…)

そうやって先生と一緒に歌って踊ってしてたキャラたちは、最初一瞬実写かと思って、そのあとでMMDかと思ったんですが、影がね、あるんですよ。
生命とか三次元を感じる要素として影って必須なんだなあと思ったし、影だけでだいぶ三次元っぽさが増しますね。
二次元にしてはリアル。しかもちゃんとスーツアクターさんがリアルで演じているとのことでした。
科学の力ってすげー!(結論)

みんなでテニプリっていいなを大合唱しながら先生が別パートを歌うやつはすごい感動的でした。
諦めなければなんでもできるっていう先生の教えは説得力がありまくりで。
さすが少年漫画の作者だなあという感じで、もう夢しかない。
常に新しいことに挑戦し続けるあの姿勢にとにかく感服。
誰かがライブ中に\一生ついていきます!!!/って叫んだけどほんとそれ(笑)

MC中とか、「ええ〜なに〜?(*^^*)」と先生がいちいちみんなの言葉拾ってくれるのがほんっと優しくてかわいくてですね…
先生はマイペースというより許斐ワールドだと思ってるけど、ほんとあの時空をがっつり経験できてよかったです。
先生ほんと不思議な時間を生きている(笑)
独特ですよね。オンリーワン。唯一神。

ではここで許斐先生ライブで先生が可愛かったところ。

@
先生「僕は尊敬してる人が3人いて。マイケルジャクソンとチャップリンと、そして佐々木収さんです!」
\わー!!/
先生「みんなにもそういう人いるよね(^^)?」
\先生ー!!!/
先生「えっ、俺?いやいやいや///」

A
青春グローリーの時に
佐々木さん「先生すごい、女の子からキャーキャー言われてモテモテじゃないっすか!」
先生「いやいや、キャラだよ、みんながキャーキャー言ってるのは」
\先生ーー!!/
佐々木さん「ほら、先生だって」
先生「いやいやいや///」

このあくまで謙虚な姿勢、きちんと照れてる感じが先生かわいすぎでした…
もう天然全開ですよ…
みんなが求めてるものは誰よりもわかってるつもりです!みたいに断言する先生かっこよすぎだし、あれだけ敬愛してやまない佐々木収さんにテニプリっていいなの仮歌歌ってもらって、それに勝とうとしてたって話強すぎる…
どんなに高い壁でも最初から無理だと決めつけないんだなあかっこいい!

「青学テニス部に捧げるヤッホー」はふざけてるつもりはないんですってマジトーンで言ってたのは相変わらずぶっ飛んでるなあと(笑)
先生のぶっ飛んでるところほんととてもとても好きだしほかのキャラと先生でデュエット(?)する可能性みたいなの示唆してたけどどうなるんだろう(笑)
でも青学テニス部に捧げるヤッホーはスケジュールも大変な中青学の先輩方が全員あの短い2フレーズのためだけにレコーディングしてくれたって話してて、愛だなあ。
情けは人の為ならずじゃないけど、愛を与えていれば愛が返ってくるのは当然なんだなあ。

もう一週間経ってしまいましたが、あの時は特にSMAPのことでブルーな気分だったんですが、一人テニプリフェスタは笑顔と涙に溢れてて夢しかなくて、最高でした…
最高としか言えない。
最 高 !!!
テニフェスも発表され、先生登場の音楽(サプライズ☆タイム)もいい感じで、本当に本当によきサプライズライブでした(*´∀`*)
許斐先生、出演者の方々、スタッフの皆様、ほんとうにおつかれさま。
素敵な時間をありがとうございました(*^^*)

よわぺだ小ネタまとめ

ぽちぽちメモってたらけっこう溜まってきてしまったので、弱虫ペダルの小ネタをここで吐き出そうと思います。
とりあえず二月妄想分を。

注意!
※とにかく新開隼人ラブなので基本的に新開さんが愛されてる
※本命は福新
※泉田とか悠人とか荒北とも若干掛け算ぽいのあります
※真波くんが二番目に好き
※若干東真っぽいのもあります
※泉田は新開さん厨で黒田くんは荒北厨で荒北は福チャン厨(原作沿いの脚色版)
※ハコガクオンリー
※37巻時点まで
※小ネタ詰めなのでそんなホモっぽくはない(はず)


大丈夫でしたら追記からどうぞです。
続きを読む

【岩及】ゼロの距離


カノジョにフられた。
及川から届いたメールに、岩泉はいつものことだと鼻で笑う。
及川はいつだって、相手からコクられて、相手からフられるのだ。
及川にまとわりつくのは、どうしても軽い女が多い。
それは当然、アイツがチャラいせいだろう。
いつからこうなってしまったのか、今となってはもうあまり思い出せない。

『もしもし岩ちゃん!?』
「よお」
『わざわざ電話くれるなんて岩ちゃんは優しいなぁ』
「バーカ、連絡網のついでだ」

メールにメールを返さず、電話を返す。
メールを打つのが面倒なとき、二人がよく使う手段の一つだった。
及川がメールをしてくるときは、どうせ一人で寂しいときなのだ。
その退屈しのぎに、岩泉は付き合ってやる。

『それでね、なんか徹くんって軽いよねって言われてー』
「あー」
『オレだって結構がんばってたよね、今回は』
「あー」
『もー、岩ちゃん聞いてんの?』

カノジョにフられたとき。
及川がそれを紛らわすために自分を利用することが、岩泉は満更じゃなかった。
及川の女はコロコロと変わるけど、自分はいつだって安定して及川の中にいる。
何だか気持ち悪いけれど、それでも岩泉はそれを密かに誇りに思っていた。

「聞いてるよ、残念だったな」
『本当、オレだって傷つくのに!』
「ははは」
『えー!?何で笑ってんの!?』
「テレビ」
『ちょっ!やっぱりオレの話聞いてないね!?』

誰かに聞いてもらいたいけれど、真剣に相談してるわけじゃない。
だからそうして聞き流している岩泉の態度が、及川には心地よかった。
それに、なんだかんだでちゃんと聞いてくれているのだ。

『あっ、なんかお母さん呼んでる』
「おー、じゃ切るぞ」
『ん、またかけるかも』
「もう出ないけどな」
『え?何?』

及川の周りがざわついてきたところで、岩泉は電話を切る。
信じられないかもしれないが、岩泉はこれで満足だった。



一方、母親に呼ばれて部屋を出た及川は、甥っ子の猛と対面することになる。

「あれ、どうしたの猛」
「徹、バレー教えて」
「え〜」
「月曜ならいいって言ったじゃん」
「うーん、まあいいよ、カノジョにフられて暇だったし」
「えっ、徹きらわれたの?ダセー!」
「うるさいっ!」

生意気な甥だが、こう見えて彼は及川に憧れてバレーを始めたのだ。
岩泉との電話で元気を取り戻していた及川は、それに付き合ってやることにする。
結局、及川にとってはバレーが一番の気分転換だった。




そうして付き添ったバレーボール教室の帰りに、中学の後輩、影山飛雄と遭遇した。
及川のバレーの腕を認めている影山は、プライドを捨てて及川に頭を下げてきた。
それで及川は潰したい後輩の弱味を握った気分になり、甥にも伝わるほどゴキゲンだ。

「フンヌフーン♪」
「なにしてんの徹?」
「いーわちゃんにメールッ♪」
「はじめに!?オレもはじめに会いたい!」

度々青葉城西の試合を観に来ていた猛は、岩泉のこともよく知っている。
もちろん及川が一番だと思ってはいるが、どうしても目立つスパイカーの岩泉が、彼にはヒーローに見えるらしい。

「いつか会わせてあげるよ、岩ちゃんカノジョいないからいつも暇だし」

そう言う及川を冷めた目で見つめる猛に、及川は胸が痛くなる。
及川だって、傷つくのだ。




さて、一方岩泉家。
すっかりおとなしくなっていた及川から、再びメールが届いた。


17:20 From 及川
───────────────
件名: 見て見て!
───────────────
飛雄、及川さんに頭が上がらないの図♪



添付されていた画像を開いて、岩泉はぶっと吹き出してしまう。



17:25 To 及川
───────────────
件名: お前
───────────────
ブレてんじゃん(笑)



何をしていたのかは知らないが、楽しいことがあったらしい。
数時間前と比べて随分とゴキゲンなメールに、岩泉はどこか安心する。
普段キツいことを言っているようで、その実及川に一番甘いのも岩泉なのだ。
その後、及川から返信が来ることはなかった。
ああ、これは、もしかして。
岩泉は少しだけ期待した気持ちでケータイを閉じた。



そして数分後。
岩泉の期待に反せず、家のチャイムが鳴り響く。
岩泉は、部屋で玄関の音に耳を傾けた。

「こんばんはーっ!」
「あら、徹くん。はじめー!徹くんよー!」
「いわママ、今日も綺麗だね」
「やだもう、徹くん、今日夕飯は?」
「あ、家で食べるんでダイジョーブです。おかまいなく」

見ていなくても、及川がにっこりと愛想笑いを浮かべたのが分かる。

「良かった、徹くんいるとあと三人前は必要になるから」
「えー!なんかいわママ岩ちゃんみたい」
「逆よ、あの子が私みたいなの。ゆっくりしてってね」
「ハーイ♪」

やっぱり、及川は無駄に機嫌が良い。
少しずつ近づく足音が止まり、部屋のドアが開いて及川が顔を出せば 、岩泉はやっとか、という気持ちになる。
今日も朝練で一緒だったし、さっきも電話で話していた。
それでもそんな風に思うのだから不思議なものだ。

「やっほー岩ちゃん!」
「うるせぇ」
「岩ちゃんひどいよ!ねぇ!」
「だってブレてたべ」

それを口にすれば、例の写真を思い出してまた笑ってしまう。
及川は頬を膨らませて岩泉を見る。

「見てほしいのそこじゃなかったのに!」
「ハハッ、だろうなー」
「そうさ、及川さんはやっぱりスゴイ!」
「お前、あの写真誰に撮らせたんだよ」
「すんごく生意気な甥っ子!」
「あー、お前に憧れてバレー始めたっていう?」
「そう!やっぱり及川さんはスゴイ!」
「アホだろホント」

ゲラゲラと腹を抱えて笑う岩泉を見れば、及川も来てよかったなあという気持ちになってしまう。
そう。
メールにメールを返さず、直接家に話しに行くことも、二人がよく使う手段の一つだった。

「でさー、飛雄がメッチャ頭下げてきて!」

どうせ明日も一緒にいるのに。
こんな話、いくらでもできるのに。
こうしてただの30分、わざわざ家に行って笑い合う時間が楽しい、なんて。
すっかり生活の一部になってしまった幼なじみに、二人は無意識に心を温かくしていた。



ゼロの距離





















++++++
先週のハイキュー83話を読んで。
及川さんカノジョいたんだ!ってかフられたんだ!?ってところから一気にここまで妄想してしまいました\(^o^)/
上げるのが遅くなりましたが、読んだその日に勢いに任せてだーっと殴り書きしてました(笑)
友達以上恋人未満。イコール家族な岩及。
幼なじみっていいな。
なんかもう岩ちゃんがいればいいやぁとか及川さんが言い出す日がいつか来るかもしれないですね。

【あくせん】亜久津、部活始めるってよ


ただの気まぐれが、人生を変えてしまうこともある。

目立つ髪。
目立つ顔立ち。
何度か見たことがある。
その程度だった。

中2の夏季スポーツ大会。
スリルの欠片もないゲームを、場外から眺める。
するとたまたま目の前に野球のボールが飛んできたから、亜久津はそれを片手で止めた。
下手くそが、とそのままボールを投げ返せば、それはピッチャーの顔面に当たる。
それから当然一悶着。
話にならない。
亜久津は自分の思い通りにならないこの世界が、嫌いだった。


その翌日。
12時を過ぎてから学校に着くと、何やら昼休みにぶつかってしまったらしい。
廊下にあのオレンジがいて、一瞬視線がぶつかった。

「あ、亜久津っ!」
「……あ"?」

それからだ。
亜久津の人生が、狂い始めたのは。

「昨日はありがとう、ホント助かったよ」
「……」
「スポーツ大会でさ、俺んとこに飛んできた野球のボール止めてくれただろ?」

そのオレンジ色の髪の男は、ニコニコとそう笑いかけてくる。
確かにあの時、飛んできたボールが当たりそうだったのは、自分ではなくその男だった。
だが、決してそれで手を伸ばした訳じゃない。

(テメーのためじゃねーよ。)

亜久津は心の中でそう呟き。

「俺に気安く話しかけんな」

と、それだけ言って余所を向く。
それと同時にチャイムが鳴って、その男は「あ、次体育なんだった!じゃあまたな、亜久津!」とまったく動じない様子で走り去っていった。

それ以来、廊下で会う度に声を掛けられるが、全部無視。
ここまでやってもまだ明るい笑顔を向けてくる。
しかも、よりにもよってこの亜久津仁にだ。
たったあれだけのことで、何なんだコイツは、と思った。


中三に上がると、その男と同じクラスになってしまった。
そいつの名は、千石というらしい。
ああ、厄介なことになった。
そろそろ一発かまして黙らせるか。
そう考えて、気付く。
それならば、なぜ今までそうしてこなかったのか。
亜久津は自分でもその理由が分かっていなかった。


そして、ある日の夕方、近所のスーパーに買い出しに行った帰りに、偶然千石と出くわしてしまった。
一番見られたくない姿を、一番見られたくない相手に見られた。
しかし、千石がそれに触れることはなかった。

「やあ亜久津、家この辺なのか?」
「…うるせぇ」
「帰り道一緒だったんだなぁ」

千石は、見覚えのあるバッグを背負い直しながらそう呟いた。
この時間は、部活帰りの奴らが多い。
だから普段はあまりここらをぶらつかないようにしていたのに。

「亜久津ってさ、部活やってないよな?」
「…」
「勿体ないよなあ、そんな良い身体持ってんのに」
「…何が言いたい」

亜久津がイラつきながらそう返せば、千石は待ってましたというように小走りになって、亜久津の正面に立つ。

「テニス、興味ないかい?」

知っていた。
千石が背負っているバッグの中に、テニスラケットが入っていることを。
亜久津も、かつてテニスをやっていたことがあったのだ。

「去年のスポーツ大会で亜久津に助けてもらったの、あれ、ちょうど部活の大会前でさ」

千石は、亜久津の返事も聞かずに、自分の喋りたいことを喋り続ける。
それは初めて話したときから変わらない。

「俺、結構強いんだよね、テニス」
「だから、あのとき亜久津が助けてくれなかったら俺は大会に出られなくなって、団体で上に上がれなかったと思うんだ」
「まあ、君との出会いは、俺にとってラッキーだったってことだ」

千石はそう一人頷いて、亜久津の肩をぽんと叩く。
そろそろキレても良いはずだ。
それなのに、亜久津は黙ってそれを聞いていた。
なぜかはやはり分からない。

「だから、感謝ぐらいさせてくれよ」
「…だったらもう俺にかまうんじゃねーよ」
「んー、そうもいかないよ」
「……」
「まっ、気が向いたらテニス部覗きに来てくれよな。4月だし、部活始めるにはちょうど良い時期だろう?」

千石には、悪意がない。
他の人間が亜久津と対峙するときには、大抵、恐怖、軽蔑、嫌悪。
それらの感情が渦巻いている。
だが、千石だけは、それを向けてこないのだ。
しかし、それだけで嫌悪感が拭えるとは、とても思えない。

「じゃあ、俺こっちだから」

また明日、と爽やかな笑顔で言われて、虫酸が走る。
テニスと聞いて、一瞬でも、行ってみようなどと思ってしまった自分自身に。

「……くだらねぇ」

あんなのは、何のスリルも感じられない。
つまらねー球遊びだ。



そう考えていたはずだったのに。
翌日、部活の時間も終わり、学校も静かになった頃。
足が勝手に、テニスコートへ向かっていた。
こんな中学でも、そこそこテニスで名を上げているらしい。
確か、最後にやったのは五年前、だったか。
何となく懐かしい気持ちで、落ちていたラケットを握り、落ちていたボールを打った。
そこで、あのジジイに出会ってしまった。


俺の人生が変わってしまうような出会い。
スリルのない人生が、微かに色づき始めている。


「亜久津ー!聞いたぞ!伴爺が、お前のこと気に入ったって!」

千石は、いつもの笑顔とは違う真剣な眼差しで、俺に手を差し伸べた。

「一緒にやろう、お前の力が必要だ」


そのオレンジ色の髪の毛は。
何かのようだとずっと思っていたけれど。
その存在と合わせて、もしかしたら、太陽なんじゃないかと。
柄にもなく、そんなことを思った。



















+++++
今月のえすきゅーに影響受けて、今までで一番萌えたあくせんエピソードに色を付けてしまいました…。
たぶんペアプリ見た方が萌えますね\(^o^)/
初あくせんでしたが、アクゴクって略すんですかね?(そこから)


以下千石視点のおまけ。








「千石君って最近亜久津君と仲良いよね」
「こわくないの?」
「お金とられてるんじゃ」
「脅されてたり?」
「えっ、ないない!亜久津って、たぶん君たちが思ってるほど悪いやつじゃないよ」
「千石君優しいねー」
「好感度アップ、みたいな?」
「いや、ほんとなんだって!」

うーん、これはラッキーだけど、アンラッキー?

(ま、なかなか分かってもらうのは難しいよな…。)

ハイキュー60話

及川さんと岩ちゃんについての感想です。
そんなにホモだと思ってませんが、岩及って言ってますので大丈夫な方のみ追記からお付き合いいただければと思います(`・ω・´)
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