22/02/16 15:49 (:つれづれ日記)
統合教育の穴
 昨日のやりとり〜、
「ぴれぱらあーすを取ってきて、次回 受診の際に持ってきてください。」と電話があっ
た。

 来月に市大病院に入院が決まっているので、
引き出し用の防虫剤を持って行かなきゃならないのか?と 不思議に思いつつも、
旦那にそのまんま伝えたら、
「プレパラートでしょ?」と 横から口を挟んできた娘。
「・・・なあに それ?」と私。
「顕微鏡で使うガラス板」と 冷ややかに答える娘。

 私は先天性の弱視で、物心ついたころから、
最前列に座っていても、教壇に立つ先生の手元が見えた記憶がありません。
 でも、全く見えないというのではなかったので、地域の小学校に入学しました。

 理科の実験なんてのは、理科室に移動して、
同じ班の仲間が作業するのを邪魔にならないよう傍らで見守るのが全てでした。

 義務教育というものは恐ろしい制度で、
出席さえしていれば、全く理解してなくても進級・卒号させてしまうんだよね。

 テストでも図にある各部の名称を答えるというような問はすべて無視。
文章問題だけで受験をかいくぐってきた私は、ラッキーだったのか???

 盲学校に入ってから行った「コイルの実験」では
手で触れながら電気の流れを確認したり、
磁界の向きを感じたりできる装置があって、
むっちゃ感動した記憶があります。

 信三の模型もあって、
弁がどんな風についているのか、
左と右で どのくらい筋肉の厚さが違うのか、
どんな風に動・静脈が出入りしているのか
すんごくわかりやすかったです。

 今は「統合教育」とか聞こえのいい用語がありますが、
私は 餅は餅屋だと思う。

 同じ境遇の仲間同士のコミュニティーって
言葉にできないほどの力をくれるでしょ?

 盲養護老人ホームの建設や、視覚障碍者のA型就労施設開設などを考えた際、
地域住民の反対運動を恐れて
「視覚に障害があっても、地域の高齢者施設に一緒に入っていただけます」なあんて
聞こえのいいことを言うんだよね。
 実際には、塗り絵や折紙、風船バレーなんかのレクリエーションが中心になってて、
視覚障がい者は傍らで見てるだけとなっているのにね。
 見えないのに「見てて」って
どんだけ つまらん老後やねん。


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