紅茶一杯。



南極の日とモブ
2016年12月14日 12:27

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※本日の記念日ネタ


「今日は南極の日だそうですよ。」
記念日リストの紙を手に持ち、空いてる手で指差しながら師匠に伝える。
「へー。」
師匠は興味がないらしくネットサーフィンに目を向けている。それを眺めていたモブは受付から出て、師匠の側に来た。
「白熊とか見たくないですか。」
「白熊は北極だぞモブ。」
「え。そうなんですか。」
「ホッキョクグマっていうだろ。」
「じゃあ北極行きませんか。」
モブの誘いに、師匠が顔を向ける。ちょっと呆れた表情だ。
「なんだ、お前白熊が見たいのか?なら動物園でいいだろ。」
なんでわざわざ現地に行くんだ。と困惑する師匠。好き好んでくそ寒い場所になんか行きたくはない。
「野生の白熊の方が、迫力が違うかなって。」
「お前がそんなに白熊好きだなんて知らなかったな。」
カタカタとキーボードが鳴る。師匠のよく動く指を眺めながら
「白くて大きくて格好いいじゃないですか。首長いし。」
「首長いのポイントなのか。」
「他の熊は短めですからね。ポイントなんじゃないですか。」
と他人事のように言う。好みの意味で聞いたんだがな…と思いつつ、師匠は突っ込むのを止めた。モブ自身上の空なので、突っ込んでもロクな返答はないだろう。ならスルーだ。多分大事な事じゃない。
「どうだとしても、時間がないから却下だ。」
「飛んで行くんで直ぐですよ、多分。」
「生身とか凍死するだろが。北極なめんな。」
「着込めば…」
「わざわざ買うのか、その為に。北極用の防寒着を。」
と言われて、やっとそこに気付く。
軽く誘ってしまったが、そこを考慮してなかった。モブは肩を落とす。
北極(または南極)の一面真っ白な世界は、太陽の光にきらめいてきっと幻想的で綺麗だ。そして真っ白な白熊なんか見れたらきっと素敵だろうな、なんて気持ちだった。
今の自分ならば師匠一人くらい、抱きかかえて飛べる。飛行距離もスピードも、苦ではない。

そこまで考えて、そこで止まってしまっていた。軽率すぎた。モブは反省する。
「北極や南極は無理だけどな。」
師匠の声に、顔を向ける。師匠はパソコンを眺めたままだった。
「動物園なら、連れてってやる。動物園なら白熊もペンギンも見れるぞ。北極と南極の動物が一カ所で見れるんだ。お得だろ。」
他の動物も見れるし、飲み物や食べ物も楽に手に入る。素晴らしいだろ、動物園。
と言われると、なんだか本当に素晴らしく思えてくる。確かに北極や南極に売店や飲食コーナーはない。
当日寒さに震えながら、なにもない白銀の世界でひもじい思いを師匠にさせるところだったのか、とモブはショックを受け、また目から鱗の思いだった。
「確かに…」
師匠に感動していると、モブを見てニヤリと笑う。
「じゃあ決まりだな。空いてる日教えろ。」





・白熊とペンギンが一緒に居たことないと知って衝撃でした。白熊は北極、ペンギンは南極でお互いに遭遇したことないんですって。すごい。
最初は夢落ちで白熊師匠とアザラシモブで食物連鎖つれぇわ…なラブを妄想したんですけど、今日は南極の日だし白熊は北極だったしで、こんな感じになっちゃいました。

白熊のアザラシ大好物っぷりパネェ…


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モブサイコ100




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