桜徒然


1月7日 21:56 :読書
『モダン』

今日は久しぶりに朝から良い天気。
年が明けてから気づけばもう一週間。
今朝は七草粥を食べた♪
去年は青物を適当に入れただけだったけれど、今年は七草をちゃんと入れた七草粥。


図書館は、年明けの大量の返本と予約本の処理がやっと終わって、今日あたりからカウンターはちょっと落ち着いてきたかな。
でも、新しい図書館の業務で職員は相変わらずバタバタしている。
そんな中、新しい図書館担当だった職員が入院してしまった。
忙しかったからなぁ。
ず〜っと忙しくて、入院でもしないと休めない状況だったから、この際仕事のことは忘れて療養に専念して欲しい。


仕事の方は波乱の年明け。
2日間のリフレッシュ休暇を今年度中に取らなきゃいけないけれど、休める日は一体いつになることやら。



そんなこんなで、今日も本の話・・・





 
ピカソ、マティス、ルソー、ポロック、ワイエス…。<モダン・アートの王国>へようこそ。ニューヨーク近代美術館MoMAを舞台に、「楽園のカンヴァス」の著者が描く「美術館」短編小説。『オール讀物』掲載等を単行本化。





MoMAニューヨーク近代美術館に勤務する様々な立場のスタッフを描いた短編集。
実際にニューヨーク近代美術館に勤務経験がある著者だからこそのモダンアートの専門的な記述と美術に対する愛情が感じられる描写が素晴らしい。
作中で取り上げられている作品は著者のお気に入りなのかな。


「私が一番好きだったのは「中断された展覧会の記憶」。
東日本大震災が起きたために、展示期間の途中で「クリスティーナの世界」をMoMAへ連れ戻すようにという指令を受け福島の美術館へと赴くMoMAスタッフを描いた作品。
アンドリュー・ワイエスという作家名と「クリスティーナの世界」という絵画の名前を聞いたことがなくても、絵を見れば多くの人があの作品か!と思う。
私もそのひとり。


そして、絵画に描かれたクリスティーナがどういう女性なのかを初めて知って、絵の中で大地に手を突き一心に前へ前と進む彼女の姿と震災後の福島の姿を重ねわせて胸が熱くなった。
本当に素敵な物語だった。
こういう作品に出会えるからやっぱり読書はやめられない。


今回の作品には、『楽園のカンヴァス』のティムが登場して思わずニヤリ。
こういうリンクはファンには嬉しい。


以前ニュー・ヨークに行ったとき、メトロポリタン美術館には3日も通ったのに、近代美術なんて興味ないよと思ってMoMAには行かなかったことを今更ながら後悔。
今度ニュー・ヨークに行くことがあったら絶対にクリスティーナに会いに行かなくては!




話題:本の感想





:0


prev next



bookmark



-エムブロ-